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沢田「あ！そうだ、今からいっていい？」
そして店に行っていいかと突然聞いてきた。
その言葉を聞いて驚いたAは
すぐに足をついてブランコを漕ぐのをやめた。
良太郎を見ると…
どこか不安そうな顔をしているようにも見える。
A(大丈夫…なのかな…)
良太郎「いいけど…」
沢田「やったー！」
にこにこと元気な明るい笑顔で笑って
すぐに荷物を持つ。
行くと決まれば、すぐに行くのだろう。
沢田「お姉さん元気？結婚したんでしょ？」
その言葉を耳にした瞬間
良太郎とAの顔色が変わる。
そして俯いた。
沢田「お相手の人私お店で会ったことあるよ、野上くんとAが卒業したらって言ってたもんね！」
明るい彼女とは対照に
どんどん表情が曇ってく2人。
A「ごめん！！」
ブランコから立ってAが珍しく
少し大きな声を出した。
まるで…心の中にある気持ちを、かき消すように
焦る気持ちを、不安な気持ちを、消すように。
A「今日…ちょっとダメなんだった！」
A「その…お店の方がゴタゴタしてて…また今度ゆっくり来てね！」
早口で、焦るように
告げるA
そんな突然のことに沢田さんは驚いた顔をしている。
それだけ言うとAはパタパタと走って公園を出ていってしまった。
良太郎「ごめんね…！！」
先に走っていってしまったAの後ろ姿を見たあと
呆然として驚いている沢田さんの顔を見て
良太郎は申し訳なさそうな顔をして謝った。
Aと良太郎の胸の内に隠されている、とある出来事。
それが大きく関係している─。
沢田「え！？ちょっと！」
引き留めようとしたが
良太郎はすぐにAのことを追いかけていった。
沢田「何よ……変なの。」
沢田「せっかくクラスメイトと…友達と会ったっていうのに。」
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"もう結婚式はしたんでしょう？"
Aと良太郎は
2人揃って川の近くに来て
良太郎は突っ立って
Aはしゃがみこんで
あの日の記憶を思い出していた。
あの日のこと…
いつの日か分からない、でも…
確かなのは…幸せ”だった”ということ。
店にある望遠鏡を持ち出して
満天の星空を嬉しそうな顔で見ている愛理と…婚約者の男性。
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作者名：ちあ | 作成日時：2019年11月26日 23時
