Milky Way 6 (ページ18)

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217 大丈夫ページ18

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サラダとスープを作り終えて。

あとは教授の事務所へ出かけたカズが帰って来たら焼くだけのハンバーグのタネを私は冷蔵庫にしまった。

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今日の出来事を、カズにどう話そう。

でも、これって話すべきこと…なのかな。

不可抗力だったんだし、カズが知らなければそれで済むのなら、わざわざ自分から言わなくてもいいような気もする。

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出ない答えを求めてぐるぐると同じことを考えてしまう時に、ハンバーグのタマネギをじっくりと飴色に炒めたり、挽き肉を粘り気が出るまで無心に捏ねたりするのはちょうどよかった。

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公園で翔クンと別れた後、私はカズにリクエストされたハンバーグの材料を買いに行った。

部屋に戻ると、午後から教授の事務所に行くと言っていたカズも、もちろん翔クンもいなくて。

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私は、夜まで一人で考える時間が与えられたことにほっとした。

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なのに。

まだ、どうカズに話すか結論が出ていないのに、あっという間にその時間はやってきて玄関のインターホンが鳴る。

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どうしよう。

どうしよう。

どうしよう。

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若干パニックになりながら私は玄関のドアを開けた。

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「ただいま」

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「おっ！…笑」

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半日悩んだことが嘘みたいに、カズの顔を見た瞬間に解けていった。

ドアを開け、外の暗闇の中から現れたカズの優しい笑顔は私の心を一瞬で潤す。

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「…カズ……」

「…うん、大丈夫だから」

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私がカズの背中に手をまわしてギュッと抱きつくと。

カズはまた、だいじょーぶ、と言って私の頭と背中を抱きしめる。

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大丈夫だなんて。

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カズは、私が翔クンにキスされたことを知ってるのかな。

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知ってて私の事を慰めてくれてるのか。

それともキスくらいでカズが傷付いたり、不快に思ったりすることはないよって。

そんなことくらいで悩んだり気にしなくていいよって、そういうことなのかな。

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「…あのね、私、…」

カズの胸の中で、煙草と香水の混ざり合ったカズの匂いを吸い込むと、切なくてたまらなくなる。

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「…言い訳するわけじゃないけど…カズと離れることとか、ナツキさんのこととか、私、いっぱいいっぱいで」

「うん」

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カズはゆっくりと私の頭を撫でた。