Episode 45 ページ46
Aside
A「…綺麗」
いつもと違う銀世界
屋根も木々も雪化粧を施し、金平糖がキラキラ光ってい
るみたいだ
そうだ、征くんにも…って
前に距離とってから全然話してないじゃん何言ってんの
赤「虹村さん。行きますか」
女子も羨む透明な肌に少しだけ色づいた頬
その赤い彼に不思議と目を奪われていた
赤「ん?」
虹「お、どうした?」
赤「…いや、なんでも」
あっぶな…一瞬目合いそうだった
征くんに見つめられたら意識飛んでっちゃいそうなんだ
もん。自分でもよくわかんないけど、
なんでかな
あれから熱下がってるはずなのにまだ顔が熱いままだよ
────
──
桃「ねえ、Aちゃん。Aちゃんってば!!」
A「…え、あっさつきか。どーしたの?」
桃「呼んでも呼んでも返事しないんだもーん。なんかぼ
ーってしてるけど大丈夫?」
A「あ、うん…大丈夫」
・・・嘘、全然大丈夫じゃない
さっきからずっと征くんばっか目で追っちゃってて
バスケに一生懸命な彼に見惚れてる…っていうのかな
_今日の征くん凄くカッコイイなって思うの
桃「なんかあったらいつでも頼ってね。私はAちゃ
んの味方だよ」
A「じゃあ…早速頼ってもいい?」
桃「わかった。休憩まであとちょっとだし、もう少しだ
け二人で頑張ろう?」
あー言葉選びホント上手いよねさつきって。みるみるう
ちに心が暖かくなるってゆーか、さつきのおかげで気が
楽になった
────
──
桃井side
桃「…一人で抱え込んでて大変だったよね」
A「もう征くんのせいでぐちゃぐちゃだよ」
桃「Aちゃんよく頑張ってたよ。偉い偉い!」
・・・やっぱりもう一回だけ絞めた方がいいようね
A「あのね、征くんってチョー意地悪なの。私の
何が面白いのかすっごいからかってくるわけ」
んーそれはAちゃんだけにだと思うなぁ?笑
絶対自分が陰で溺愛されてるって気づいてないわね…
A「他のみんなには温厚で?優しくて?いかにも優秀
な生徒像って感じで人当たりいいのにさ。なんで私ばっ
かりこんな目にあってるんだろーって」
桃「それはAちゃんが特別だからじゃないかな?」
A「いや、幼馴染みだからって気が緩んでるんだよ
…なんかそれが気に食わない」
桃「そっか…私には赤司くんAちゃんを大切にして
いるように見えるけど」
A「だと、いいんだけど…ね」
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作者名:栞乃 | 作成日時:2019年2月17日 23時