犯人は面倒な奴 ページ50
「分かっただろ。
つまり犯人は3ページにインクで何か書いたんだ。
そしてそれらを切り取った。
だから切り取った次の3ページにシミが付いてる。」
犯人は本に落書きをする、悪趣味か。
ヒジョーシキ人間。
「一体、何を書いたんだろう。」
首を傾げるアーヤに、私は答える。
「落書きだよ。」
「適当なこと言わないで?!」
すいません、適当なことしか考えられない頭脳で。
割と真剣に考えてたんだけど。
適当らしい私の答えにツッコミながら、
小塚は何枚かの紙を取り出した。
「これ、切られたページのコピー。
今朝、黒木が届けてくれた。」
さっすが黒木。
私が拝んだ人なだけあるよ。
私が拝んだ人、黒木が初だからね。
そんな簡単に拝まない。
いや今はアーヤも拝んでるけど。
「犯人はココに何を書いたのかなぁ…」
「分かるよ。」
えぇっ!
小塚、どうやって?!
私とアーヤは目を見開いて小塚を見た。
見られている小塚は少し笑ってから言う。
「こうやってさ。」
そう言いながら、ポケットから
鋭く小さいピンを取り出して小さなシミを刺していった。
ふむ。
そして針を全て刺したところで、雑誌のコピーを重ねる。
あ、このプスプスって音、クセになる。
……って、そんな事考えてる場合じゃない。
「これ、何なの?」
眉間にシワを寄せて、アーヤが尋ねた。
でも小塚は気にする仕草もせず、
自信ありげな様子だ。
「丁寧に見てごらんよ。」
……おぉっ!!
針の先がいくつかの文字を取り囲んでいるではないか!!
『は』とか、『届』とか!
犯人は文字を丸で囲んで、そのページを切り取ったんだ。
「スゴいっ!!」
アーヤが珍しく、大声を上げていた。
通りすがりの人が、チラチラと見てるけどね。
ちょっと恥ずい。
小塚も恥ずかしかったようで、声を潜めて答えていた。
「犯人は活字が欲しかったんだ。
で、僕は3ページ全部をこの方法で試して
丸で囲まれた活字をリストアップしてきた。
犯人は多分、これを組み合わせて
文章を作ったんじゃないかと思ってる。」
私は背筋がゾクリとした。
かなりの悪趣味だよ。
落書き以上。
……面倒くさい奴。
──────
ここまで見てくれてありがとな!
これからも俺らの活躍、楽しみにしてろよ!
By探偵チームKZ リーダー若武
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意味わからん文章残して行くなバーカ!
ByA
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年3月16日 20時