パシリが居ない件について ページ45
授業に出たくなくて、居座っていた。
が、無理やり上杉に引き摺られて三谷Cに。
苦笑いの小塚と一緒。
そして三人がけの席に座る。
おい。
テスト、カンニングペーパーしてやろうか。
そう毎回思うけど、
自分でやった方が早いから見てない。
いや当たり前だけどさ？！
…そして毎回、50点とか低空飛行してんの。
平均85点だよ？
え、ぶっちぎりワーストワンじゃん。
先生に何かを言われる前に授業終わりはサッサと帰る。
｢あるぇっ！！！
パシリの兄さんは？！
居ないんだけどーっ！！｣
｢うるさい、近所迷惑だ。
通報されんぞ。｣
｢でも一人で帰るのは危ないよ。｣
上杉に小塚、どうした。
｢パシリ兄さんが居ないんだ…
年頃の女のコに1人で帰れと言うのか…｣
｢待ってんのも時間の無駄だろ。
三人で帰ろうぜ。｣
｢そうだね。夜道一人は心配だし。｣
｢え、逆方向じゃなかったっけ。｣
｢仕方ねーだろ。
何かあったらあのバカ1〜6にリンチされる…
気がする。｣
｢上杉、ホントにそう呼ぶんだ…｣
｢変えなくていいからね、呼び方。｣
そんな雑談をしながらも、家へ進んでいる。
意外と合理的だ、私達。
ムードとか、ぶち壊しだけどいいんだよ。
てかムードってなんだよ。
そんなことを考えたが、話したいことが見つかった。
｢はぁーっ。
こんな生活してたらさ、夜型だよね。
でも塾では、
『受験までに、朝型人間になれよ！』
って言うじゃん？
バカなのかな、塾運営してる人って。｣
｢僕なんて日
1時とか2時とか。｣
｢その日のウチに寝られりゃ、良い方だな。｣
｢ウチなんて四六時中うるさいから、
静かになるのは深夜だよ。
兄さん達が寝たと思えば、11時半とか。
早く寝ろよあのバカっ。｣
愚痴をコボし合っていると、家に着いた。
｢じゃ、2人共。
変な人に襲われないようにね。｣
｢そん時は小塚引き摺って、走る。｣
｢そんな事態にならないで欲しいよ…｣
可哀想に。
あの横暴上杉クンに引き摺られたら、
女々しい小塚クンは耐えられないよ。
…経験者は語る、ってね。
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作者名：イチゴミルクティ。 | 作成日時：2021年3月16日 20時
