お勉強オタク ページ44
「ま、とにかく頼んだぞ。
二人で協力しろよ、
若武面倒だと思ってるだろ、テキトー魔め。
一生、バカ武ってイジるぞ。
…
「あと、切り取られたページにどんな記事が
載ってたかも知っておきたいな。」
若武の要望に黒木がスっと手を上げた。
「それ俺がやる。
同じ雑誌を手に入れて、コピーしてくればいいだろ。」
うわ……大天才。
黒木の可能性って、無限大だと思うんだよね。
未知な部分が多くて、興味があるわ。
ジッと見詰めていると、視線に気がついたのか
微笑まれた。
ふむ、視線に気付くと笑う、か。
記念すべき第1検証結果。
「取り敢えず、そんなところかな。」
若武の発言の後、上杉のアラームが鳴った。
その音に上杉はニヤける。
「楽しいお勉強の時間だ。
教室に行こうぜ。」
お勉強、大嫌い。
好きな人居るわけないじゃんって思いたいんですけど
お勉強好きが目の前に居るんですよね。
少なくとも、数学大好き人間と、社理オタク人間が。
いや私も天体オタクだったな。
けど……!!
次、社会だし。
先生は面白いけど、プレテストはマジで出来なくて
半泣きだから。
周りもクスクス笑うの。
ホント惨めだよね。
前回の模試で三谷C判定でたから、三谷C。
そして相も変わらず、三谷大塚に通わなきゃ
なんないんだよ。
三谷会員になんなくてよかったのに。
誰だよ私を三谷C判定にした奴。
受験まであと少しだ…頑張ろう…
なんて思えないし!やっぱ嫌だ。
「じゃ続きは明日やろう。」
…明日試合じゃないっけ。
待って、死ぬ。
練習試合でヘトヘトなのに、試合だよ。
あぁ、もう瀕死状態で出席決定。
「俺たち、明日秀明グラウンドで試合なんだ。
5時に終わるから、それからミーティングしよう。」
あーあ、現実突き付けられた気分。
項垂れている私とは反対に、
アーヤは嬉しそうに頷いていた。
上杉と黒木はゲッと言ってたけど。
「おい、試合の後かよ…」
「俺、死んでるぜぇ…」
「死なずにやるんだ。
滅多にない大事件で、オマケに初仕事。
俺達の手で犯人を突き止めて、
探偵事務所の名を上げるっ。」
初仕事は
「そして今度こそ、テレビに出ようぜ。
新聞にも載ろう。
なっ!!」
あぁ、行き着く先はいつもソコ…
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年3月16日 20時