プレゼントには ページ33
あの
楽しかったなぁ。
……楽しかったって言うのは、ダメだね。
フキンシンだ。
まぁ、死人が出たわけじゃないし、いいかな?
そういう問題じゃないね、うん。
そんなことを特別クラス……
特クラとでも略そうか。
特クラで考えていた。
すると、隣で私の机に座っている
黒木と上杉の恋バナが始まった。
男子も恋バナってするのね、意外。
そしてよくそんなに体力持つよなぁ。
KZの練習試合の後だって言うのに、
ちっとも疲れてなさそう。
マネージャーの私は、ヘトヘトになって
机に突っ伏しているのに。
3人でユニフォームを着たまま……
ただの変人集団だよね。
「若武、KZの個人バッグに
新しいキーホルダーつけてたよな。」
「例の彼女だろ。
俺は別にキーホルダーなんて欲しくないね。
邪魔なだけだ。
どうせならノートとか実用的なのがいい。」
「夢がないな上杉先生。
女のコは、形に残るモノが好きなんだ。
ね、A先生。」
ウトウトしていたら、いきなり話を振られた。
「あぁ……えと。
普通の女のコなら、黒木の言う通り
形に残るモノが好きなんじゃないの。
今の私は、プレゼントで消しゴムが欲しいかな。」
だって今の消しゴム、真っ黒くろすけなんだもん。
流石に変えたいかな、消しゴム。
異様に無駄のない消しゴムの使い方をする人いるじゃん?
あれ、伝授してもらいたいな。
って、言うと大体は
『勘だから、教えられないわ…』
と、返事が来る。
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年3月16日 20時