不躾な依頼（１） ページ15
*
ふと目を開けると、少しだけ見覚えのある天井と夕日の陽射しが視界に映る。
それとーー
「目が覚めた？Aちゃん」
妙ちゃんの綺麗な顔立ちが目の前にあった。
「妙ちゃん…ここは…」
「万事屋よ。高熱で倒れたあなたを銀さんがここまで連れて来てくれたの」
ーー万事屋？
私…確か体調不良で仕事を早退させてもらって、それからーー
もしかして無意識に万事屋に向かってたのかな？
だったら銀時に後でお礼を言っておかないと。
でもーー
(やっぱり…あれは夢だったんだ)
熱を持つ唇にそっと手を当てる。
不思議ね。
お店を出てからのことは、淡い記憶でしかないのに。
彼の憂いな表情。煙管の匂い。私を呼ぶ声。
晋助のことははっきりと覚えている。
(やっと晋助に会えたと思ったのに…)
掛けられた布団を強く握り締め、溢れそうな涙をぐっと堪える。
するとひんやりした妙ちゃんの手が、私の額を覆った。
「…熱、まだ少しありそうね」
「妙ちゃん、みんなは？」
「いるわよ」
そう言って立ち上がる妙ちゃんの後ろを付いて歩く。
襖に手をかけて開けると同時に、目の前の三人が一斉にこちらを振り向いた。
「Aーー！！」
真っ先に胸に飛び込んで来た神楽ちゃん。
その可愛らしい甘え方になでなでと頭を愛でる。
「生きてて良かったアルヨ！」
「いや、神楽ちゃん。Aさんは死んでないから。風邪拗らせただけだから」
「気分はどうだ？」
「うん、おかげさまで。ーーあ、銀時。私をここまで運んでくれたんだよね？ありがとう」
「…あぁ」
笑顔満点にお礼を言ってみるも、銀時は少しだけ歯切れ悪く目を逸らす。
不思議に思っていると、神楽ちゃんはニヤリと悪い笑みを浮かべて、私にわざとらしく耳打ちする。
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宇治(プロフ) - 風寧さん» 風寧さん、こんにちは！宇治です。二度もコメントありがとうございます、嬉しいと言ってもらえてやる気滾ります。期待に応えられるよう頑張りますね！！これからもよろしくお願いします。 (2019年4月2日 18時) (
レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - アガシャさん» 初めまして、宇治です。コメントありがとうございます。話数もだいぶ迫ってきましたので、続編という形を取らせていただきました。頑張ります…！今後ともよろしくお願いします。 (2019年4月2日 17時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 以前コメントさせて頂いた者です。続編のお知らせ、本当に嬉しいです！楽しみに待ってます！ (2019年4月2日 1時) (レス) id: 56908df3cc (このIDを非表示/違反報告)
アガシャ - 続編ですか！嬉しいです！頑張って下さい！ (2019年4月1日 14時) (レス) id: a554153f5f (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - 蓬さん» 初めまして、宇治です。嬉しいお言葉ありがとうございます。そう言ってもらえると、すこぶる執筆意欲が湧きます…！！今後の展開にご期待いただければ幸いです。ありがとうございました。 (2019年3月16日 20時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇治 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uji/
作成日時：2019年1月20日 14時
