23 ページ24
「やめてっ!やだっっっ!
お願いします!
やめてっ!」
私が叫んでも彼は止まらない。
見る間に服が脱がされていった。
ビリビリに破かれた服を見て、そんな場合じゃないのにふと思う。
私は、ああなるんだって。
面白そうに私を見る男。
壁に寄りかかってスマホを見る男。
何人もいる中で、
カメラを構えた男。
そいつが目に入って、屈辱で目の前が真っ赤に染まった。
なんで。
おんなじ人間なのに。
なんでこんなことができるの?
ああ。
そうか。
こいつらと私は_____
違うんだ。
こいつらは私と同じ人間じゃない。
もっと下劣で下等な。
獣だ。
人の痛みを知る能がない。
頬を滑る涙に気づく。
そんなものでさえ、こいつらを煽る材料にしかならない。
悔しい。
なんで。
こんな時、フィクションの世界なら、助けに来てくれるのに。
希望を持って、ドアの方を見る。
だけどそこに希望なんてなかった。
助けて。
誰か助けて。
誰か。
「おい、こいつ泣いてるぜ。」
「いいぞ、撮れ撮れ!」
ぎゃはははっと、下品に笑う。
そんな中。
ぎいっと音がした。
その音は私が待ちわびた音だった。
88人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かぷりちお - コメントありがとうございます!亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです! (2018年8月24日 2時) (レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、?設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かぷりちお | 作成日時:2018年6月27日 19時