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「おい。お前遠山真桜だよな?」


「はい」


私に声をかけて来たのは、いかつい見た目の年上の人たちだった。


そう、ちょうど龍樹みたいな。


「戸村が喧嘩してんだけど、ちょっと止めるの手伝ってくれない?」


喧嘩。


そう聞いて、私はいてもたってもいられなくなった。



中学の頃みた、龍樹の姿を思い出す。



唇は切れて、青あざがあちこちにあって、泥が付いていた。


勝ってあれなら、もし負けたら龍樹は、どうなるの?



恐怖が体を支配していく。

震えだした腕を抑えていった。


「どこですか?」






連れてこられたのは、もう使われなくなった倉庫だった。



やけに静かだな、と思って後ろを振り返った瞬間、羽交い締めにされた。



「何するんですか!?」


「うっせえ!

黙ってろ!」


手を縛られて、倉庫の床に転がされた。


体をよじると、砂と埃で汚れた私の制服が目に入った。


はははっと笑う男が真上にいた。



私はそいつを睨みつける。



「離してください!」




「無理だね」



「なんでですか」



「おめえら塔森の奴らは俺らのこと見下してばっかじゃねえか。

そんな奴が戸村龍樹と付き合う?



ふざけんじゃねえっ!!


俺らはあいつには敵わねえってあいつのこと尊敬してたんだよっ!


そいつがこんな奴と付き合うとか、まじでねえわ。


だからさ。



戸村のやつを苦しめてやるからよ。



協力してくれや。

な?」




そう言いながら彼は私の頭を掴んだ。



「いたっ」




「なに、ちょっと楽しいことするだけだからよ」




恐怖が、体を、支配した。

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設定タグ:恋愛 , ヤンキー , 幼馴染   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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かぷりちお - コメントありがとうございます!亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです! (2018年8月24日 2時) (レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、?設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぷりちお | 作成日時:2018年6月27日 19時

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