【美風藍】私が出会ったアイドルは天使ではありませんでした。

最悪 ページ10

本当に最悪な1日だった…。

数日前のことを思いだすだけでも、気分が下がる。


まあパンケーキを食べれたのは良かったけど、それ以外に良かったことなんて一つもない。



あんなグサッとくるような、人をイラつかせるようなことを言う人がいるとは思わなかった。



もうイライラする……！！！




今は高校の帰り道。紗希は委員会があるとかで、今日は一人での下校だ。

1人でいると余計にいろんなことを考えてしまい、憂鬱になる。



しばらく歩いていくと、少し先の方にキキッと音がして黒い車が止まった。


なんだろう…この車……。




見ていると出てきたのは水色の髪の……美風藍だった。


｢げ、美風藍｣



反射的に避けて逃げるように帰り道と反対方向に歩き出す。でも美風藍の進行方向も同じだ。



いやいや無理。無理だって。


最悪だ。



もーしょうがない。諦めて家に帰ろうと進行方向を変えると…。
目の前に美風藍の顔が。



｢……みかぜあ…！｣



思わず叫ぶびかけると美風藍は私の口を手で塞いだ。
しかも後ろはレンガ造りの塀。左には美風藍の右腕。





え、この格好……壁ドン！？

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