【美風藍】私が出会ったアイドルは天使ではありませんでした。

咄嗟に ページ6

｢新人のくせにそんなに仕事ある訳ないだろ！｣

｢だからって言って、していいことと悪いことがあるのわかんないの？｣



どうやら美風藍が新人のくせに調子乗ってるだなんだの言ってるらしい。


やっぱり芸能界は怖いものらしい。空気がどんどんピリピリとしてくる。




｢ボクに違う台本渡したり、衣装隠したり。やってること小学生以下だけど？｣


私は遠巻きに様子を見ていた。
騒ぎに気づいた人も増えてきて人が集まってきた。



｢てめぇ！本当にふざけんなよ！！！｣


相手の男が声を荒らげたときだった。
その人が、持っていたコーヒーを振り上げたのを見たのは。

さっき嫌味を言われた嫌いなアイドル。



なのに。


｢危ない…！！！！｣



咄嗟にかばっていた。

着ていた白いスカートに黒い染みが広がる。



｢A！？｣
｢ちょっと！キミ…！！｣


みんながびっくりし、呆然とするなか、相手の男は捨て台詞を吐いて去っていった。


気づいたスタッフさんがタオルをくれるけども。
もうだいぶ染みが広がっていた。


｢大丈夫？｣
｢キミ馬鹿なの？あんなのただの八つ当たりで当てるつもりなんてないのに。軌道を見ればわかるでしょ？｣



は？？？？？

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