【美風藍】私が出会ったアイドルは天使ではありませんでした。

ドラマ撮影 ページ5

イライラした気持ちを抱えながら、海へと向かった。

そろそろ始まるらしい。あんな人見たくないとか紗希には言える訳もなく。



｢寿嶺二さん美風藍さん入りまーす｣


スタッフの声がかかると寿嶺二と美風藍が入ってくる。



｢今日はよろしくマッチョッチョ！｣
｢よろしくお願いします｣


昭和感漂う寿嶺二とまるで天使と言われる笑顔を向ける美風藍。


その微笑み方が嘘くさく感じ、やっぱりイライラする。



｢ね！やば！！！生嶺ちゃんと藍ちゃん！かっこよすぎる…｣

横にいる紗希はすごいテンションで盛り上がってる。



そのノリにはついていけず、パンケーキのことも忘れ美風藍を観察するだけだった。




｢はぁーかっこよかったね｣
｢うーん…そーだねー｣

撮影は一旦終わり、心にもない口調でつぶやきながら海辺を歩く。


すると。



｢おい！調子乗ってんじゃねーよ！！｣
｢調子に乗ってなんかいないじゃない。キミが勝手にやってるだけでしょ？｣




なにやら揉めてる声がした。

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