買われた 7 ページ10
昨日、初恋の女の子を拾った。
どうやら借金が回ってきたらしく、どの道家を追い出される形らしかった。弱味に漬け込んで拾い書いをし、そのまま一緒のベッドに寝るという有り得ないことをしてしまった。
「んー……。まぁ、いいよねぇ」
家を出て、事務所に向かいながら彼女の寝顔を待ち受けにして癒される。
いい収穫をしたよね、俺。
「セーナ？」
「ｯ!!…れ、れおくん？」
どんっと、後ろから衝撃が走り驚いて振り向く。鮮やかな橙色が目に飛び込み、くりくりとした瞳が俺をぱちくりと見上げる。
「それ、なんだ？」
「！…な、なんでもないし！｣
びっくりしてつい前の呼び名に戻ってしまった。少し恥ずかしいからそっぽを向く。
携帯を、見られたくない。その一心で慌てて後ろに手を回してそいつの視界から眩ませる。
「…あ〜、これAだ」
「!!??」
すると、見測ったかのようにまた第三者の声が飛ぶ。
これは……。
「く、まくん…!?
勝手に取らないでよねぇ！！」
結局トロいくまくんにも取られてしまう。
見ないで！と言いながら後ろを向いて絶句した。
後ろに待ち構えていた、なるくんにかさくん。
Knights、全員集合…。
見せたくなかったのに…と思いつつも、なるくんは手を当ててうっとりと画面を見つめていた。
「あら、可愛いわね…♪」
「Aお姉様…、大人になって更にbeautifulになりましたね…」
「ちょっと、何顔赤らめてんの。殴るよかさくん」
「What!?理不尽ですよ瀬名先輩っ！」
大人になっても童顔な顔を摘む。
ほんと、イラつく。
わけも分からずイライラしていると、ぼーっと液晶画面を見つめていたくまくんが、呟く。
「せっちゃん、もしかして我慢出来なくなっちゃったの？…盛すぎじゃない…？」
「………は、」
なに、言ってんの…、。
そう、言葉にしようとしたのに言葉にならずに舌が回らない。それは、分かってる。
少し、少しだけだけど…。昨日、
＿手を、出した。
「うそ、泉ちゃんついにやったのね。身内に犯罪者がいるなんて私嫌よ」
「…瀬名先輩、Knightとして見過ごせません」
「うわぁ〜、せっちゃん…」
「セナも男だったんだな！！」
笑う者、引く者、呆れるもの、敵意を向けるもの。
……どうでもいいけど。
「誤解だし!!!チョ〜うざぁい！！」
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紅茶 - めっちゃ良いです！こんな小説まってましたっ！是非続きが読みたいです、これからも頑張ってくださいヾ(*･ω･*)ﾉ (2019年10月13日 20時) (
レス) id: dc12212b23 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - こんな神作品初めて見ました!!ヤバイくらいに面白いので、これからも更新頑張ってください!!!!! (2019年9月27日 11時) (レス) id: aed030ecf9 (このIDを非表示/違反報告)
黒。 - ななさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しい限りです！ご期待に添えられるように頑張ります！ (2019年9月13日 20時) (レス) id: d8cf0890ba (このIDを非表示/違反報告)
黒。 - お菓子なこいしさん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年9月13日 20時) (レス) id: d8cf0890ba (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 神っすね！ヤバイですよこの作品！更新楽しみにしています！ (2019年9月10日 0時) (レス) id: cda48c16bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒。 | 作成日時：2019年8月24日 18時
