買われた 3 ページ5
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「はい、今日からあんたの家ね」
『……わぁ…凄い……。』
気まづい空気のまま、歩くこと数分
見上げた先には、豪華な高層マンションが佇んでおり異様な風格を晒していた。貧乏気質な私もびっくり。ある程度予想はしてたけど。
なんかイラッとするほど豪華だなぁ。
ふと何を思ったのか、私を地面に下ろす泉さん。
『…久しぶりの地面。重力。』
「なに馬鹿なこと言ってんの。はい、これ俺の部屋の合鍵」
久しぶりに付いた地面に少なからず感動をしていたら、泉さんは私の掌にぼとりと冷たい鍵を落とした。
…合鍵…。
『…なんか、居候させてもらってる感が今更出てきたような…』
「似たようなもんでしょ。寒いからさっさと行くよ。ついてきて」
『は、はい!』
…確かに居候か。そんな身だから何も言えないや。
とことこ背中を追いかける私を見た泉さんは、心底面白そうに微笑んだ。
「産まれたてのヒヨコみたいだねぇ。可愛い。」
『…こんな親、絶対に嫌です』
「あっそ、ほんっと生意気」
ムッとして言い返せば、泉さんは鋭い眼光を細めて見透かすように見てくる。
…ほんと、なんなのこの人
「ただいま」
『…お邪魔します…。』
無駄に長いエレベーターの輸送空間を耐えて、やっとのこさ泉さんの部屋がある階へ付いた。
私に簡単に簡重なドアの解除法を説明して、ドアを開けるとフローリングで出来た綺麗な玄関と廊下が出迎える。
うぅ…なんか…。申し訳ない感が一気に募って縮こまっちゃう…。
「とりあえず今日は、俺が晩御飯作るからあんたは先にお風呂入ってきて」
『いや、そんな…』
「さっさと入る」
『ウッス…』
「あんたの服は明日買うから今日は俺の着てな」と服を渡されたら、風呂場に放り込まれた。
『………彼、シャツ?』
あぁ、やばい。私の頭もオーバーヒートしそうになってきた
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紅茶 - めっちゃ良いです!こんな小説まってましたっ!是非続きが読みたいです、これからも頑張ってくださいヾ(*・ω・*)ノ (2019年10月13日 20時) (レス) id: dc12212b23 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - こんな神作品初めて見ました!!ヤバイくらいに面白いので、これからも更新頑張ってください!!!!! (2019年9月27日 11時) (レス) id: aed030ecf9 (このIDを非表示/違反報告)
黒。 - ななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しい限りです!ご期待に添えられるように頑張ります! (2019年9月13日 20時) (レス) id: d8cf0890ba (このIDを非表示/違反報告)
黒。 - お菓子なこいしさん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2019年9月13日 20時) (レス) id: d8cf0890ba (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 神っすね!ヤバイですよこの作品!更新楽しみにしています! (2019年9月10日 0時) (レス) id: cda48c16bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒。 | 作成日時:2019年8月24日 18時