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20話 帰国 ページ22

今日から9月になり、学校も始まった。
学校は始業式だけで、いつもより早く帰れる。
今日は、お姉ちゃんと侑介さんと一緒に帰ることになった。
2人で帰る邪魔をしてしまってなんだか申し訳ない気持ちだが、侑介さんは全然気にしていない様子だ。
侑介さんやお姉ちゃんのクラスの面白いエピソードを聞いているとあっと言う間に家についた。
リビングに行くとたくさんの兄弟がいて、女性と話していた。
(誰かの彼女さんかな?)
そう私が思うと、女の人が近づいてきて
「あんたたちが妹?」
と問いかけた。
私とお姉ちゃんはびっくりしたけど、すぐに”はい”と答えた。
「なるほどね〜。私は光。朝日奈家の四男。よろしく。」
彼女が紹介したので、私たちも…うん?四男?
「え…?男…」
私が思わず確認をした。
「そうだけど?あっ!これは仕事のために着ていて。」
光さんが説明してくれるが、私はまだ頭が混乱していた。
「って、ことはぞくに言うオカマさん?!仕事は…」
「違う。仕事は小説家だから。」
そう言われると私は少しホッとした。
(オカマではないんだなぁ…)
落ち着いたところで私たちは自己紹介をした。
光さんはニコニコしながら私たちを観察をしている。
なんだか全てを見透かしているような感じで。
自己紹介が終わったら、みんなでソファに座り、たわいのない話をした。
だけど、光さんは時々私たちを見ては微笑む。
目が離せないような雰囲気を出している。
微笑むけど、どこか観察をしている。
数時間たつと、光さんは出かける用事があるからと言って帰る準備をし始めた。
光さんは少しずつ私に近づいてきた。
私の耳の近くで小声で
「あんた、雅兄好きでしょ?あの人は鈍感だから頑張ってね。」
「な…なんで?!ば…ばれて」
私があたふたすると光さんはクスクス笑った。
「だって、あんたさっきから雅兄を見てたし。目が合うと少し頬が赤くなって目をそらして…。バレバレなんだよ。」
まさか、そんなところまで見られているなんて思いもしなかった。
この時私は”光さん恐ろしいな”と思った。
「さっきも言ったけど、あの人鈍感だから。
がんばってアタックしなよ?それと、他のやつらにも気をつけなさい。たぶん、他のやつらの心はあんたたち姉妹に染められてるから。」
そう言って光さんは帰っていった。
でも、私はただ光さんが言った言葉の意味を考えた。
「染めるって何…心って?」

私にはまだ理解できない。
いつかわかるかな…?

21話 乙女のナイショ話→←19話 意味は… Side雅臣



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めろんぷぁん(プロフ) - すみません。この書き方でないと内容が収まらないのです(._.)でも、アドバイスありがとうございます! (2015年4月24日 23時) (レス) id: 90a387a605 (このIDを非表示/違反報告)
軋眼(Kishime)(プロフ) - 内容自体はとっても面白いのですが、字が詰め詰めで、少し読みにくいと言うか窮屈に感じました。 急な長文失礼しました。 (2015年4月24日 21時) (レス) id: 39be025a4e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぷぁん(プロフ) - 指摘ありがとうございます!すぐに訂正いたしますね。 (2015年4月21日 2時) (レス) id: 90a387a605 (このIDを非表示/違反報告)
小春(プロフ) - 16話 沖じゃなくて陸じゃないのですか (2015年4月20日 23時) (レス) id: ec74150d74 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぷぁん(プロフ) - すみません。8話に誤字があったので直しました。 (2015年4月14日 19時) (レス) id: 90a387a605 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めろんぷぁん | 作成日時:2015年4月6日 0時

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