You and me...

ｲｪｿﾝの幼馴染み-LT ページ32

LT「う〜ん、わからないな」

KH「え？なにがですか？」


弟たちに軽くあしらわれているｲｪｿﾝの様子を、
僕は少し離れた椅子に座って眺めていた。
横に立っていたうちのマンネが不思議そうに僕を見下ろした。


LT「いやさ。最近のｲｪｿﾝ、なんか雰囲気がいつもと違う気がするんだけど。
なにが違うのか自分でもよくわからないんだよな〜」


天然なのも、どこか抜けているのもまぁいつものことだし―。
ボーーっとしているのも別に今に始まったことじゃないし。


KH「ああ、なんか。
つい最近、日本にいたｲｪｿﾝﾋｮﾝの幼馴染みだかが帰ってきたみたいですよ」

LT「へぇ。幼馴染み」

KH「女の子みたいなんで。それで浮かれてるんじゃないですかね？」

LT「そうなのか。って何でお前、そんなこと知ってるんだ？」


ｲｪｿﾝが自分からそういうことをべらべらしゃべるようにも思えない。
基本的に、こっちからいろいろ聞かないと何を考えているかわからないヤツだからな。


KH「ん。」


ｷｭﾋｮﾝは口に含んだコーヒーのプラカップを持ち上げた。
ｲｪｿﾝちのカフェのものだ。


KH「ｼﾞｮﾝｼﾞﾝです。さっき差し入れ持ってきてくれたときに言ってました」

LT「な〜るほどね・・・」


ｲｪｿﾝの幼馴染みの話なら―何年か前に、ｲｪｿﾝの口から聞いたことがあった。


＊


もう随分前の話だけど、昔はｲｪｿﾝにも彼女が何人かはいたはずで。
だけどｲｪｿﾝは、どこかどの子にも夢中になりきれないところがあったのだった。


あいつが僕らの事務所の後輩の女の子と付き合っていたとき。
僕はその子に、「ｲｪｿﾝｵｯﾊﾟが何考えてるかわからないんです！」なんて泣きつかれてしまったこともあって。


ある日僕はｲｪｿﾝを飲みに連れ出して。
兄貴風を吹かしてえらそうに説教をした。


LT「お前。付き合うんならちゃんと大事にしてやれよ？」

YS「ﾋｮﾝにそんな心配かけてすみません。でも・・・」


―彼女以上に、大事に思えないんです。


それがｲｪｿﾝの返事だった。


その彼女っていうのが、昔から一緒にいた幼馴染みって話。
酒に酔って少し饒舌になっていたｲｪｿﾝが話してくれたのだった。
もしかしたらあいつは忘れてるかもしれないけど。


それ以来ｲｪｿﾝは、恋人をつくらない。


ｲｪｿﾝの大事にしている幼馴染み、か。
一体、どんな子なんだろう。

仕事探し→←Angel Heart-LT

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す