You and me...

仕事探し ページ33

私が韓国に戻ってきてから、気付いたら数日経っていた。


何日かはﾁｮﾝｱﾝの実家でゆっくりして。
日本からの引越しの荷物が届く頃には、さすがにこれからどうするかを考えなきゃと思って。


「うん・・・やっぱり、ｿｳﾙだな」


PCとにらめっこしていた私は、そう決心した。
仕事のこと・・・だった。


まだまだ若いつもりだけど、転職となると―やれることは限られてくる。
そう考えると私には今までやってきたヨガ講師しかないと思って、求人をさがしてみたけど。
そんなピンポイントな求人なんて、ﾁｮﾝｱﾝではやはりなかなか無い。


もっともｿｳﾙでもたくさんあるわけではないけど。
だけどｿｳﾙはスポーツクラブの数も、ヨガに親しむ人の数も俄然多い。
その点では、チャンスは大きい気がした。


私はｿｳﾙの、ヨガのクラスがありそうなスポーツクラブやスクールにいくつか目星をつけて。
採用面接をしてもらうよう取り計らった。


「はぁ。明日からまた就活かぁ〜」


面接とか採用試験とか。
当然だけど、楽しいものではない。
でもね・・・気が重いけど、仕事が無いことにはね・・・。


テレビをつけると、ちょうどSJが出ているCMが流れ出した。
ニューリリースのアルバムのCMだった。
なんか衣装も歌の雰囲気も、以前よりも大人っぽい感じだ。
ｼﾞｮﾝｳﾝも・・・かっこいいな。


「早く発売されないかな・・・」


こういうCDを買うのも、まずお金。
そのためにはまず働かなきゃね。


＊


次の日、午前中からｿｳﾙに赴いて。
私は何件か面接を受けてきた。


驚いたことに、ひとつその場で採用が決まって。
雰囲気の良さそうなヨガ専門のスタジオだった。


ティーチャーズクラスもあるような本格的なスクールでもあるそのスタジオは、
うちの母と同じくらいの中年の女性が開いていた。
その人ももちろんヨガの講師をしているみたいだけど、笑顔が可愛らしい素敵な人だ。
ヨガをやる人はエイジレスな人が多い気がする。


そのスタジオで、私は週3回ほどベーシッククラスを担当させてもらえることになった。
他のところでの面接結果は後日、ということだった。


「あ、そうだ。ケータイ換えとこうかな」


韓国で暮らすのなら、ケータイも韓国仕様のが使い勝手がいいよね。
仕事もひとつ決まったことだしいろいろ必要になるはず。


私はｿｳﾙ駅の近くでショップを探した。

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