な組の若頭 ｰ 2nd season ｰ【stxxx】

◇ 浅緋と露草 . ページ12

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俺はあの激闘を終えてから
ずっとずっと気になっていた。


彼の異変に＿＿＿




**




Aの長期任務が決まった。

それはもう突然の事で、
決まって3日後にはアメリカに行く、とのことだった。


大好きなAが一時居なくなるなんて
正直嫌だったけど、

彼女はここの若頭。

俺ひとりの個人的なワガママで
彼女に迷惑なんてかけられないと思って。



俺は、作り笑いで彼女を見送った。

そしてその横で、彼だけが俯いていた。





ころちゃん。

何を考えてるの＿＿＿？





Aを見送り、家に帰った後
俺は自室、"浅緋の間"にて勉強をしていた。

任務等で、学校に行けない日とかもあって
周りに少し遅れをとっていた。


すると、入口の襖からカタリと物音。

目線をやれば、珍しい人物が。




り「ころちゃん？」




露草色の羽織を羽織った彼が
襖にもたれかかって、俺をただ無言で見つめていた。

いつ見ても、左目の眼帯に
心が痛むのは今も変わらない。


俺がもっと早く助けに行ってれば、
彼は左目を失わずに済んだのに。




こ「いま、暇？」

り「え？あ、うん。勉強してたとこ。どうしたの？」

こ「訓練、付き合ってよ。」

り「えぇ？！ころちゃん十分強いのに訓練必要！？」

こ「いいから。」




前はよく笑ってたのに、
今は全然、笑顔なんて見せてくれなくて。


なんだか、彼が彼じゃないみたいで
少しだけ……




怖い。




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