先輩と殺し屋さん【橙】

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さ「お前、明日の放課後に殺んの？」

『うん、なんで知ってんの？さとにぃ』

さ「ジェルに聞いた」

『ふーん』





ソファーでスマホをいじる彼を横目に
私は夜の特番を見る。

気を紛らわすためにテレビを見てるの
きっと兄にはバレてるはず。


基本、私テレビなんか見ないからね。






さ「俺が殺らなくて大丈夫？」

『この前からそればっかだね』

さ「心配してんだよ」

『じゃあさとにぃはっ…
……仲良くなった相手でも躊躇い無く殺せるの？』





酷な質問だっただろうか。

勢いで口から出た質問に、私は慌てて手で口を塞ぐ。



兄の方をちらりと見てみると
深刻そうな顔をした後、苦笑いをしながら
私の質問に答えてくれた。





さ「殺せるよ、仕事だからな。」

『っ…ごめん…』

さ「気にしてないからいいよ。」

『ごめっ…さとにぃ…ふっ…ごめんな…さ…』

さ「お前もつらいだろ。
明日はお前の判断に任せるよ。

どうなろうと、俺はお前に着いていくよ。」





"もう寝な"と優しく撫でてくれる兄の手が心地よくて

涙は一向に止まる気配がない。




強く在らなければならないのに、
私はいつまでたっても弱虫で泣き虫だ。


兄に甘えてばかり。





明日、私は













好きな人を、殺します。






◇ DAY 6 ◇


▼ ターゲットの殺害

できた . ○できなかった





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