貴方はどちらを選びますか【黄】

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真っ白のチャペルに、
キラキラと差し込んでくる太陽の光。


後ろのドアがゆっくりと開いて
ゆっくりゆっくりと、
白のベールに包まれた新婦が入ってくる。


隣で"あかねちゃん綺麗だぁ…"と
目を輝かせて小声で呟いてるAちゃん。

君もいつか、あちら側に行くんだから
心構え、しといてよね？




誓いのキスをするジェルくんと遠井さんは
幸せそうに笑い合っていた。





『幸せそうだなぁ』

「そうだね」

『私もドレス、着たいなぁ…』

「その時が来たら、着させてあげるね。」

『へ？』

「ふふ。さぁ、移動しよっか。
ブーケトスがあるみたいだから。」





きっと、僕は今顔が赤いと思う。

遠回しにプロポーズしたようなもんだし。


まぁ、彼女は気づいてないのだろうけど。






庭園に出ると
遠井さんは皆より少し高い位置に立って
ブーケを投げようとしていた。


目をギラギラさせる女性たちと
おどおどしているAちゃん。






「みんなー！いきますよー！」






遠井さんの掛け声と同時に
綺麗なブーケが宙を舞った。


上を見上げる女性たち。

ドレスが汚れてないかチェックする、
マイペースな僕の彼女。


あの、Aちゃん？
ブーケ、投げられてますけど？w






すると……







『うわぁ！！…びっくりしたぁ…
わ！綺麗な花束飛んできた〜！

るぅちゃーん！
空から花束降ってきたよー！』

「ふふ、ブーケ貰えたんだねw」

『ん？あ、ブーケトスってこれのこと！？
ネコちゃんかと思った！』

「んー、ゲームのしすぎかな？」





さすが、鈍感の天然ちゃん。

ブーケトスの意味がわからず、
あの場にいたらしい。

周りの女性は少し落ち込んでいた。



物欲センサーってほんとにあるんだね。





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