貴方はどちらを選びますか【黄】

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少し涙ぐんだ目の前の女の子、

そして僕の初恋のAちゃんは、



泣いてる姿すら可愛くて綺麗で

美しくて。






『私が選んだのは…』





その真っ直ぐな瞳で見つめられて

その可愛らしい小さな口をゆっくり開けた。




そしてか細く小さな声で







『る、るぅとくん…です……///』







僕の名前を呼んでくれた。



真っ赤になる君を無性に抱き締めたくて。

緊張してたのか、
小刻みに震える彼女が愛らしく思えて。




僕は立ち上がってすぐに彼女のもとへ向かっては
優しく抱き締めた。


ほんとは力いっぱい抱き締めたい。


嬉しさと幸せを込めたハグを彼女にしてあげたい。



けど、華奢で小柄な彼女の体を
力いっぱい抱き締めてしまえば壊れてしまいそうな

そんな気がした。






「Aちゃんっ…ありがとう……！
好きっ…大好きっ……！！」

『えへへ』






幸せ数値が絶頂値に達成し、
僕は多分相当、綻んでいると思う。

そんな中、その場の空気と化していた彼が
口を開いた。






「あーあ、負けたなー」

『さとみ先輩…』

「さとみさん。
僕、絶対さとみさんを抜かすんで。

その余裕な態度も今のうちですから。」

「ふーん、言ってくれんじゃん。

A、るぅとに飽きたら、いつでも俺んとこに来いよ」

「ちょ、辞めてください！！」





そう言って手を振って帰るさとみさん。

無駄に男前で潔いところが
気に食わないんだよね。





そんなことより……





「Aちゃん！
選んでくれてありがとうっ…！」

『るぅとくん、』

「なーに？」

『好きだよ、私と付き合って？』

「んふふ！当たり前だよ〜っ！」






この時、
僕は絶対にこの子を幸せにするって

誓ったんだ。





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