貴方はどちらを選びますか【黄】

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「お待たせ！莉犬」

「るぅとくん！」

「ご飯どこ行く？」

「どこでもいいよ！
それより早くお話聞きたいんだけど〜！」





自分の事のように嬉しそうに
ニコニコしながら接してくれる莉犬は
本当にいい人で。


"今日Aちゃんに、
るぅとくん借りるね！って伝えたんだ！"

と、彼女への配慮も忘れない素敵な人。



僕はこんな良い同期をもてて幸せだ。





着いたのはいつものファミレス。

どうやらさとみさんのお気に入りのお店とか。
まぁそんなのは、どうでもいいのだけれど。

いち早くメニューを開く莉犬は
安定の小エビのサラダを注文するらしい。

ちゃんとしたものも食べてほしかったから
追加でドリアとパスタも頼んだ。

ドリアは莉犬にあげるの。






「で、お話しよ！」

「僕、Aちゃんに選んでもらえたの！」

「本当におめでとう！
時間とかなくてあまりお話聞けてないから
今日すっごく楽しみだったんよ〜！」

「あはは、もうねAちゃん天使！
選んでくれた時、すっごくお顔が赤くなってて
もう可愛すぎた…」

「デレデレじゃんw
でもそんだけ愛してもらえるAちゃんが
羨ましいなぁ〜」

「で、今度デートに行くことになってるんだ〜！」

「ほんと！？そのお話も聞かせてね！！」






その日は二人で盛り上がった。

莉犬と駅でバイバイした後スマホを見ると
1件の不在着信。

相手はAちゃんだ。



あれ、どうかしたのかな。




僕はすぐに折り返し電話をすると
２コール目で繋がった。






「あ、もしもし？電話してたよね？どうしたの？」

《『わざわざ折り返しありがとう。
電話掛けたけど今日莉犬くんと一緒っての忘れてたの、
邪魔してごめんね？』》

「ん？大丈夫だよ！何か用事あったの？」

《『いや、用事ってほどでもないけど……

その…声が聞きたかったっていうか……///』》















うん、

今日もうちの彼女は天使かもしれない。





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