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五条side






「返し忘れてた」
「いや、別に壊れたの要らないんだけど」



壬生さんのポケットから出てきたのは僕が仕掛けた盗聴器
可哀想に、無惨な姿になっちゃって……




「自分の物くらい自分で処分しろ」
「そのまま術式で消した方が早くない?」
「悟を?」
「ちげーよ」



差し出す手は引っ込んでくんなくて仕方なく壊れた盗聴器を受け取る



「壬生さんって無下限消せんの?」



純粋な疑問。
さっきの僕を消す発言の他にも高専時代、散々消すぞ と言われた記憶がある
そのどれもが冗談に聞こえないのがタチが悪い



「さぁ…消したことねぇから分かんね」
「じゃあ、消せそう?」
「……時間は掛かると思うが出来なくはないと思う。いや、俺の呪力が持たねぇかもな…」



壬生さんの術式は分解。
それは知ってんだけど詳しくは知らないんだよね
領域展開出来るとか聞いてないし



「あ、そうだよ!領域展開出来たの?」
「なんで知って……あぁ、盗聴…この悪趣味野郎」



盗み聞きした時ビックリしちゃたもん
領域展開出来るってサラッて言って上の連中脅すなんて思わなかった



「でも1回しか領域展開したことねぇ」
「1回!?少なっ!!なんで!!」
「周りの被害えぐいから」
「範囲広い感じ?」
「あー、そうかもな」



それから色々聞いても話したがらなくて結局よく分からずじまい



「ねーなんで詳しく教えてくんないの〜〜〜〜」



28歳のプライドをポイッと捨てて駄々をこねる
僕はグットルッキングガイだからさ、こんな事しても許されちゃうんだよね〜〜


呆れたのか観念したのか分からないけど壬生さんはため息をついて口を開いた




「敵を騙すなら味方から、って言うだろ」
「敵?」
「俺より格上の相手でも一瞬の隙を突けば形成を逆転させることが出来るからな」
「ふーん、なるほどねぇ」




呪術師は特級が規格外なだけで大体は一級で頭打ちだ。
壬生さんは一級呪術師だし、格上の相手なんて早々いないのに何をそんなに身構えてんだか…





「悟」
「んー?」







「…お前にも言えることだ、気ぃつけろよ」





んじゃな、と煙草に火をつけながら歩き出した後ろ姿に何も言えず見送った






「意味わかんねー」

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設定タグ:呪術廻戦 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年3月4日 18時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
Pなつ(プロフ) - ぽんさん» すみません!忘れていました。今後気を付けます、教えてくれてありがとうございます! (2021年2月16日 1時) (レス) id: 858f440854 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わわん | 作成日時:2021年2月14日 17時

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