前世で鬼殺隊の一隊士だった私は今世でも一生徒として過ごしたい

ミジンコに ページ24

私、服脱いだまんまだったわ。


｢ごっめんね！！！！！！！｣


素早く部屋の中へ退散した。そして、

ガタン！

と大きな音を立てて襖を閉じた。


勢いよく畳にスライディングして、丸まったダンゴムシの様にうずくまった。


しまったあああああ！！！！！

私はあんな純粋そうな少年になんて事を…！！



｢ミジンコに生まれてこればよかったのに……｣

ボソッと呟いた。



｢すまない！大丈夫か！｣

｢ひぇ……！？｣


襖の外から声が投げかけられた。

思わず悲鳴が漏れる。


聞かれていた……？？？？


とりあえず声を張って返事をした。

｢いえ私が悪いんです、すいませーん！！｣

｢そちらは大丈夫ですかー！？！？｣


少年は間髪入れずに答えた。

｢大丈夫だ！｣


それからこんな事を言った。

｢夕飯が出来たから貴方を居間に案内するよう、鱗滝さんに頼まれて来たんだ｣


ほよっ？？

夕飯まで準備されてるんですか？？？？

……え、食べなきゃ駄目だよね。


……うーん。

いいや！ご飯頂いたら帰ろう！！

帰ってから自分で作るのめんどくさ……あ、いや！！

申し訳ないし！！！！！


決断して、叫んだ。

｢ありがとうございます！着替えるので一分ほどお時間下さい！｣


急いで着替えた。



着終わったので、襖を静かに開けた。

｢只今、完了致しました！！｣

勢いよく右を向く。


そこには少年が立っていた。


少年をさっき見た時、宍色の髪が印象的だった。

けどよく見ると精悍な顔立ちをされていらっしゃった。

ぐう…！！好きな顔だ……！！



｢分かった。案内しよう｣

少年は緩く微笑んでから、後ろを向いて歩き出した。


それに無言でついて行く。

……なんか喋った方がええんか？？


苦悩していると少年が話し出した。

｢俺は錆兎だ。真菰を助けてくれてありがとう｣

｢貴方の名は？｣


流暢に話し出して驚いた。

お姉さんてっきり、君はクールキャラだと思ってたよ。


｢私は環Aです。こちらこそ疲弊していた所を拾っていただき、ありがとうございます｣

軽く頭を下げながら言った。



｢いや……所で貴方を痛めつけた不良はどんな背格好だったか教えてほしい｣

少年こと錆兎君は立ち止まり、真剣な目で私を見つめた。


その目に若干気圧されつつ、私は記憶を探って教えた。


他にも色々、その時の状況について訊かれて答えた。


報復でもするのかな。しない方がいいぞー。

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