よいこのみんなは絶対真似しちゃ駄目だよ ページ29
んん??
真菰ちゃんにさっき名前呼ばれなかったか?
うーん。妄想かなあ。
………………駄目だ、現実を見よう。
私の隣を歩く青ジャージに目を向けなくてはならない。
もう夜遅いから、と鱗滝さんが帰る時に冨岡をお供させてくれたのだ。
まさかもう一度隣を歩く事になるとは思わなかった。
こっそり冨岡を盗み見る。
相変わらず深淵みたいな目をしてるなこの人…。
吸い込まれそう。
というかこの人無駄に顔だけは良いからなあ。
顔だけは。
ひっそり観察をしていると、冨岡にスッと眼鏡を外された。
……は????
「ちょっ!」
「お前だけ見るのは不公平だ…ろ__」
冨岡は私の眼鏡を腕を伸ばして取り上げて、固まった。
その隙に私はどうにか眼鏡を取り返そうと、ぴょんぴょんと跳んだ。
こいつ!眼鏡を持ってる手を上に真っ直ぐ伸ばしたまま固まってやがる!!
届かん!!!腹立つ!!!!
冨岡が不意に眼鏡を持っている手を下ろした。
よし来た!と眼鏡を取り返そうとしたら、突然顔を押されて後ずさった。
「ぶふっ!!」
勢いよく両頬を片手で掴まれたんだ。
……今私すごい不細工じゃないか?
文句を言おうと思ったけど、頬を掴まれてるせいで上手く口が開けない。
ちきしょう。
「タヌ山」
「ふぁえ(誰)???」
誰やねんタヌ山……私だ!!
あっ、本気で私の事をタヌ山タヌ子だと思ってらっしゃる??
そこで天然発揮しちゃうの??
「ふぃがいまふ(違います)」
「違う?……なら本名は何だ」
冨岡は回答を促すために頬を掴んでいた手を緩めた。
パシッと手を押し退けて、冨岡を睨んだ。
「言う理由がないでしょう。急にどうしたんですか、怖いですよ」
そう言い放ってスタスタ歩き出した。
なんなんだよ、意味分からん。
「俺の名は冨岡義勇だ」
冨岡は自分の名前を言いながら私を担ぎ上げた。
担ぎ上げた?
いつも姫抱っこ(笑)だったのに今回は担ぎ上げられてる。
……これアレだ。
ファイヤーマンズキャリー。
私は普通に歩けますけども?
強いて言えば腹を怪我したからこの担ぎ上げ方はやめてほしいなー?
というか我女子高生ぞ?女子高生ぞ?
心の中で溢れ出てくる文句を沈めて、落ち着いた。
しかし右手右足を拘束されていて抵抗が出来ないので、大人しく屍になった。
250人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩羽_Iroha.(プロフ) - 雛子さん» そうだったのですね…!教えて頂きありがとうございます!これからも応援しています!良かったら仲良くさせていただけませんか…?m(*_ _)m (2019年11月5日 0時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 彩羽_Iroha.さん» ありがとうございます!背景画像の水玉模様のことでしょうか??デザイン設定の背景画像で選んでます!これは2ページ目にあります〜 (2019年11月4日 18時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
彩羽_Iroha.(プロフ) - こんにちは!はじめましてです。内容も最高でした、やっぱりキメツ学園いいなあ〜。ちなみになんですけど、背景のやつってどうやってますか、? (2019年11月1日 23時) (レス) id: 5b9a02ba17 (このIDを非表示/違反報告)
雛子(プロフ) - 鬼滅Loveさん» 笑ってくださって嬉しいです(照)頑張ります!! (2019年9月2日 23時) (レス) id: 3004313f3e (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅Love - え?なんですか?最高すぎません?笑いすぎてお腹痛いです!続きが早く見たいです!頑張ってください。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 001f58aed0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雛子 | 作成日時:2019年8月7日 16時