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『ふ〜ん、じゃあ新田くんは傷を悪化させないんだ。すごいって言っていいのか…』


「そうですねえ、直しはできないですから…」







地下の渋谷を歩く三人。


そのうちの二人、Aと新田は口数は少ないながらも話しながら歩いていた。







「香月さんは魔法が使える、ってお聞きしたんですけど…」

『ねえ、新田くん』


「はい?」







新田が術師の中でもレア中のレアである彼女の魔法について聞こうとした時、彼女は新田の話を遮って彼の名前を呼んだ。


じっと天井を見上げて、彼女は続ける。







『…もし手が空いてたら、でいいんだけどさ』


「え?」


『私が死にそうになってたら…いや、なんでもない』


「ちょ、どういうことで…」







「な〜に?ちょっと見ない間に死にたがりになっちゃった?残念だなぁ」







一人の女が、彼らの前に現れた。





聞き慣れない声、何やら異様な雰囲気。


何があったのか、と自身を見つめてくる東堂と新田に微笑みかけAは言った。







『二人とも行ってください。できる限り戦力を削ぐ、そうでしょ?』


「いやっ、でも…!」


「…切り替えろ。いくぞ、新田」


『さっすが東堂さん、頼みました』





そう言って去っていく彼らを見たAは、目の前の女に向き直る。





「わかってるわねAちゃん。二人きりの方が楽しいもの」


『…何人殺した?』


「何人だっけ…Aちゃんが見つからないから寂しくて。しょうがないわ、全然いないんだもん」


『…もうツッコむ気も失せてきた。この間で殺しておけばよかったかな』


「この間の、本当に死んじゃうかと思ったわ。すごかったもん」





Aは、呑気にヘラヘラ笑っている女をただ見ているだけだった。


鋭い視線を向けて、殺気を放って。


今の渋谷の現状からか()よりも何倍も呪術師らしい顔をしているAに、女は小さく笑ったのだった。








弱い女?→←.



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なんなん(プロフ) - 杏莉さん» ほんとうですか………めちゃめちゃめちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます泣!!!! (2021年3月12日 21時) (レス) id: c1887ad742 (このIDを非表示/違反報告)
杏莉 - ふわああああ! 面白いですっ! 更新楽しみにしていますね! (2021年3月12日 18時) (レス) id: 8bbf1cd05e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なんなん | 作成日時:2021年3月4日 16時

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