第百四訓 ページ6
銀時side
「お願い銀時…私の事、置いて行って」
銀時「馬鹿言ってんじゃねーよ」
降り出しそうな曇天に黒煙が天高くたちの上る。目を瞑りたくなる無残な残骸は仲間だったモノと敵のモノ…両方が至る所に転がっていた。ポタリポタリと垂れた赤が焦げついた大地に吸い込まれ、それを無視して地面を踏み締める。
小さな体を背負いながら…襲い掛かる敵を斬り倒し、俺は何度も何度も地面を蹴った。
「どうして…何でよっ!言うこと事…聞いてよ…ッ‼︎ 」
銀時「平気だから…ちょっと黙れって。傷口開くぞ」
傷が痛むのか、息が荒いまま腹を傷が赤く染めたAが必死に訴える。
俺の羽織で応急処置したが…今も腹から流れる血は止まってはくれず、俺を焦らせた。
「はぁ…はぁ…足手、纏いだから…。それにもう私ッ……助からな」
銀時「だから黙れって!!!」
自分を置いて行けと訴え続けるAに、苛立ち叫んだ。絶対に離すもんかと、背負う力を込め。
「なん、で」
銀時「ガキの頃さ…護るって約束したろ?」
──「だったら俺は…お前を護る為に剣を振る。Aの事は俺が護る。だから…一人で泣くなよ
──約束な」
青臭いガキの頃の約束を、未だに果たそうとする俺をお前は笑うかもしれねェけど。
誓ったんだ。
銀時「だからさ…絶対置いてかねェ。死なせねぇから」
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うさきよ - 面白いです‼ (9月1日 1時) (レス) @page42 id: 55ad19f9cc (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 砕けちゃいかんでしょう(笑)それから、本当に更新してくださりありがとうございます! もう一度最初から読ませていただいたのですが・・・やっぱりこの作品が大好きです! これからも頑張ってください (2022年8月24日 17時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - konさん» kon様コメント有り難う御座います。幸せです。うぅー(泣)優しいお言葉ありがたい(´;Д;`)目から汗が…。沢山妄想はしてるのですが…なかなか文字に起こさなくなってしまって。書いて消してを繰り返してました。でも、これからは当たって砕けろで更新します!(笑) (2022年8月24日 1時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 一気読みさせていただきました! すっごく面白くて最高です!! 本当に毎日更新なんていいません、どうかお体に気をつけて更新頑張ってください! (2022年6月21日 16時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - れいさん» おぉぉお!!コメントありがとございます😭そーなんです、ぼちぼち明かして行こうと思ってますッ!!応援よろしくお願いします🙇♀️ (2022年6月19日 0時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷い猫 | 作成日時:2022年5月17日 19時