寝起きの彼 ページ46
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「一也くん…?」
放課後、いつも通り音楽室に行けば、机に突っ伏して寝ている一也くんがいた。
近くに寄って、そっと顔を覗く。
その寝顔は、元々整った顔で綺麗にも見えるが、子供っぽくて可愛かった。
「……疲れてるのかな…」
野球はキツそうだし、疲れが溜まっているのかもしれない。
私は一也くんの頭を少し撫でた。
「無理はしないでね…」
御「……ん」
小さく呟くと、一也くんの目が少し開いた。
「……おはよ、一也くん」
御「ん、おはよ……てか近くね?」
「…そう?」
御「キスしちゃいそうなんだけど」
「一也くん、寝ぼけてる…?」
御「なんでだよ」
寝起きだからか目が心なしかトロンとしている。
御「ていうかなんでAがここにいんの?」
「ここ、音楽室だよ…?」
御「……あ、そうか」
「…大丈夫?なんかボケてるよ?」
御「……寝起きはこうなんだよ」
「ふふ、へぇ…」
御「……なんだよ」
「可愛いなぁっ…て。」
そう言うと、むすっとした顔になって、少し遅れてちゅ、と音が鳴った。
「……え?」
御「塞いでやった」
いきなりの事に動揺する私に、一也くんは意地悪そうに笑ってくる。
…そういうの、ずるい。
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みくる(プロフ) - 柚木なずなさん» ありがとうございます!ユーフォ担当だったんですね!ユーフォの音色凄く好きです! (2020年7月20日 17時) (レス) id: 4e9f5b28a7 (このIDを非表示/違反報告)
柚木なずな - キュンキュンありがとうございます!ユーフォ担当だったので、少し登場して嬉しいです!これからも、楽しみにしてます! (2020年7月19日 23時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みくる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mikuruhomupe/
作成日時:2020年6月6日 15時