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きっかけ ページ1

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あれは確か、野球部の試合でヒッティングマーチを吹いていた時だった




楽器を構えて吹いた時、マウンドに立った人に目を奪われたんだ




名前は確か、同じクラスの御幸一也くん




野球をしている彼は、誰よりも輝いて見えた




でも、御幸くんはモテるから、私の事なんて存在も知らないだろう



話しかけることも出来ず、私はいつも遠巻きに見ているだけ









音楽室で曲を吹いていた時、そっと呟く



「……いい加減、諦めなきゃなぁ…」


雛「何?諦めなきゃいけないって」


「え?……あぁ、こっちの話だよ」



親友で同じクラスの木下雛に笑いかける



雛「もしかして、御幸のこと?」


「……なんで知ってんの?」


雛「見れば分かるでしょ。Aは人一倍分かりやすいし。それより今は練習だよ〜?」


「…うん。そうだね」



音楽室で私はホルンを構える



音楽室には、包み込むような優しい音色が響き渡った









御幸side



あれは、教室に忘れ物をして、音楽室の前を通った時だった



包み込むような、優しい音が聞こえてきた



こっそり音楽室のドアから覗いて見えた光景に、目を奪われた



高い位置で結んだポニーテールのストレートな長い髪



真っ直ぐに伸びた背中



あれは、俺と同じクラスの杠葉だった



心の底から音楽を楽しんでいるのだろうか、目を閉じて曲のリズムにのっている



雛「あれ、御幸?」


御「うおっ…なんだ、木下か」



後ろから声をかけられて慌てて振り向くと、杠葉と仲のいい木下が立っていた



雛「音楽室の前で何やってんの?……あぁ、Aに見惚れちゃった感じ?」



音楽室の中を覗いて、納得したように頷く木下



御「……そうなのかもな」


雛「一目惚れってやつ?」


御「……分かんねぇ。でもなんか…こう…杠葉の周りだけ輝いてるみたいな…」


雛「それはもうAに惚れちゃってるねぇ…あの子モテるから頑張るんだよ!御幸!」


御「余計なお世話だっつーの」



それから気づいたら授業中も杠葉を目で追うようになった




あぁ、これが恋なのか…とその時初めて自覚した

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みくる(プロフ) - 柚木なずなさん» ありがとうございます!ユーフォ担当だったんですね!ユーフォの音色凄く好きです! (2020年7月20日 17時) (レス) id: 4e9f5b28a7 (このIDを非表示/違反報告)
柚木なずな - キュンキュンありがとうございます!ユーフォ担当だったので、少し登場して嬉しいです!これからも、楽しみにしてます! (2020年7月19日 23時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みくる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mikuruhomupe/  
作成日時:2020年6月6日 15時

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