【ハリポタ】胡蝶の夢を見る7 (ページ6)

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その日、夜通しお祝いの宴会があった。
全員が知らせを聞きつけ、大広間にパジャマで集まった。

…らしい。
私は静かになった医務室のベットに寝転んでいた。

石になった生徒達は蘇生され、大広間に向かった。コリンは自分が石になっている間の、ハリーの活躍を聞いて大騒ぎしているに違いない。

…私は眠かった。
遠くに生徒達の声を聞きながら、私は医務室のベッドで眠りについた。

…

物音で目を開ける…と、そこには見覚えのある顔が並んでいた。

「……わっ！」

「あ、Aが起きたわ。」

ハンナとハーマイオニーが私のベッドに腰掛けていた。
その向こうで、ハリー、ジニーとロンが双子に秘密の部屋の話をしていて、マダム・ポンフリーの代わりにセドリックが水差しを運んできた。

「ああ、ちょうどよかった。水を持って来たんだ。」

私は驚いてベッドから起き上がったまま固まる。

「何でみんなここに…」

まだ大広間で生徒達が騒いでいる声が聞こえてくる。

「マクゴナガル先生からここにいるって聞いて、みんなでちょっとお見舞いに…大丈夫？」

ロンが答えた。
みんながゾロゾロと私のベッドの周りに集まって来た。

「大丈夫だよ、ちょっと鼻をぶつけて血が出ただけだし…私よりハリーの方が酷かったんだから。」

「でも僕はフォークスのおかげで元気だ。」

とはいえ私はただの鼻血と疲労で寝ていただけだ。
不死鳥のおかげでピンピンしているようだが、バジリスクの毒牙を食らったハリーに比べれば…いや、比べるのもおこがましい。

「ただ寮に戻るのも面倒なくらい眠たくて…みんな眠くないの？」

ぼんやりとした目を擦って時計を見る。
なかなか、いい時間だ。

「こんな時に眠ってられるかよ！」

「そうだぜ、誰も死なずに帰って来たんだ！」

フレッドとジョージが興奮気味に叫ぶ。
今にも花火を飛ばしそうな勢いだが…私まで追い出されるのでくれぐれもやめてほしい。

「いつもAは寝るのが早いものね。」

ハンナが私の額に触れながら揶揄うようにそう言った。
さりげなく熱を確認している…きっと死ぬほど心配かけたことだろう。

「なるほどお子さま体質ってことか。」

くすくすと笑うフレッドをジニーが叱責した。そしてこちらを振り向く。ずいぶん顔色が明るくなったみたいだ。

「全く……ごめんなさい。あたし、いつも止めるよう言ってるんだけど、二人とも好きな子には意地悪するタイプなの。お子さまだから。」

「おい、ジニー！」

慌てるフレッドとジョージに私は笑う。
ジニーが代わりに上手いこと言い返してくれてよかった。