【ハリポタ】胡蝶の夢を見る7 (ページ4)

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私は深く息を吸った。

「…ダンブルドア校長。例の、いつものレーヴの力で、私はジニーが日記に何か悪い影響を受けていることを知っていました。恐らく…それが秘密の部屋の事件に関わっているのではないかと言うことも。」

ハリーが息を呑んだ。

「レーヴの力って？」

「相手の意識に入り込んで、その人が感じている感情や記憶、考えてること…全部読み取ることができるの。」

「ああ……」

ハリーは全く分からないという表情のまま頷いた。

「…それから私は日記の動きをずっと追うように意識していました。一度、日記がジニーの手を離れた時、私はそれを拾うチャンスを得たのです。」

「君もリドルの日記を拾ったの？」

黙って聞いているダンブルドア校長の代わりにハリー言った。

「うん、ちょうど例の3階のトイレで…。ジニーは一度それを捨てたんです。私はそこで、日記の仕組みに気づき、トム・リドルと少し会話をしました。と言っても、私が一方的に秘密の部屋のことを聞いたのですが……」

「僕もトイレでその日記を拾ったんだ。」

恐らく、私がその場を離れている間にハリーが拾ったのだろう。それを見たジニーが慌てて日記を取り返して、再び犠牲者が出た。

…

「ふと、いつも以上に様子のおかしいジニーが気になって彼女を追いかけた時…彼女はジニーではありませんでした。リドルに操られているジニー……私はリドルを追いかけて秘密の部屋に向かったんです。そこで起きたことはすでにハリーが話してくれた通りです。」

ダンブルドア校長はずっと黙って話を聞いていた。
表情も変えず、何を考えているのか分からない。

沈黙の中、ハリーが口を挟む。

「僕、Aのおかげでバジリスクを倒せました。僕だけの力じゃありません。」

ハリーは私だけ賞も得点も貰っていないことを気にしているのだろう。

「いいんだよ、ハリー。私、先生が仰りたいことは分かってます。私はただ、連れ去られただけ。そういうことにしておかないとまずいんでしょう？私もそう思います。」

去年と同じように、私はできるだけ姿を薄くしている必要がある。ハリーと並べて英雄になってはいけない。

「そういうことじゃ、ハリー。それで、あの棺の部屋はどうやって見つけたのじゃ？」

やっとダンブルドア校長は声を出した。