【ハリポタ】胡蝶の夢を見る7 (ページ16)

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【17-6】ページ16

十数年前。
第一次魔法戦争の最中。
闇の帝王が消え去る前。

魔法使いのとある夫婦…レーヴ夫妻がヴォルデモートの手下に襲われた。そこにはダンブルドアの指示で、不死鳥の騎士団から団員が数名送られたが遅かった。

荒れた家の中には、レーヴ夫妻の遺体が転がり、すでに息絶えていた。

…

遅れて訪れた不死鳥の騎士団、シリウス・ブラック…そしてリーマス・ルーピンは…すっかり静かになったその家を見て、あることに気づく。

「シリウス、この家には娘がいたはずだ。その子はどこだ？」

「まさか連れ去られたんじゃ…あいつらの狙いはレーヴ家の血筋だろ？娘が一人いれば事足りる。」

嫌な予感を抱きつつ可哀想なレーヴの娘を探していると、強い呪文で隠された部屋をシリウスが見つけた。

学生時代に自分たちが何かを隠すときによく使った手法。
ただし、それよりうんとレベルが高い。

なんとか突破して隠された扉を見つけ出すと、中には小さな赤ん坊が、すやすやと何も知らずに眠っていた。生まれて間もない、赤ん坊だ。

可愛らしいベビーベッドには彼女の名前が彫ってある。

“A・レーヴ”

高度な呪文で守られた、無力な命。
彼女は彼らと彼らの友人により、血縁者が見つかるまでの数ヶ月間、育てられることとなる。

本人すら覚えていない、ほんの僅かな間だった。
後に彼女は、生き残ったレーヴとして、彼らと再会することになる＿

…

…

『胡蝶の夢』
夢か現実かはっきりわからないさま。また、人の世がはかないこと、人生がはかないことのたとえ。

【ハリポタ】胡蝶の夢をみる。
　秘密の部屋編(4-7) 完結

　アズカバンの囚人編に続きます。