【ハリポタ】胡蝶の夢を見る7 (ページ15)

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そろそろ駅に着く時間だ。
私たちは荷物をまとめ始めた。

「ハリー、明日早速電話するね。」

ハリーと休暇中に会う約束をしてから、彼の家の番号を教えてもらった。これでいつでもハリーと話ができると思うと、だいぶ気が楽だ。

「うん…あー、話したと思うけど、僕のいとこの家は…」

「大丈夫、なんとかなる。最悪家に突撃してでも会いに行くから。」

ハリーの家の事情は聞いていた。
だからこそ、絶対に会いに行く。

「あ、そうだ。ロン達にも渡そう。」

ハリーが羊皮紙を破って電話番号を走り書きし、ハーマイオニーとロンに配った。

「Aにはこの前渡したんだけど……これ、僕の家の電話番号。」

「…電話番号？」

フレッドとジョージが同時に言った。

「電話をするのに使うんだよ。」

「この前君たちのパパに、使い方を教えたから知ってるよ。」

ロンは感心の声を漏らしながらメモを眺めていた。

「A、僕らに君の番号を教えて。」

「ん、いいよ……待って何に使うの？」

フレッドとジョージに言われ、頷きかけた私は羽根ペンを取り出す途中で我に帰る。

「何って…その電話……ってやつをするのさ。」

「君の電話番号があれば君と話せるってことだろう？」

「……そうだけど…」

まあ、マグルの文化に疎い二人だ。
さすがに電話番号を悪戯に使ったりはしないか…

二人はそれ以外に使い道があるのだろうかと首を傾げる。

「ただの番号だろ？」

「まあね…ちょっと警戒しただけ……ほら、日頃の行いを思い出してよ。」

私はハリーのように電話番号と住所を羊皮紙にメモすると、ジョージとハーマイオニーに渡した。

「私にもよければ電話して。一応、住所も書いておいたから…暇な時は遊びに来てよ。」

フレッドとジョージは二人で顔を突きつけてメモを覗き込んでいる。

そんなことをしているうちに、ホグワーツ特急は停止した。私たちは荷物をまとめて列車を降りる。

「じゃあ、また新学期に。」

私たちはあの柵を通り抜け、それぞれの家族の元へと帰っていった。

…

……

………
　