【ハリポタ】胡蝶の夢を見る7 (ページ2)

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……

先生に連れられて向かったのは、マクゴナガル先生の部屋だった。部屋に入ると、先に帰ったはずのジニーとロン、そしてウィーズリー夫妻とマクゴナガル先生が待っていた。

ああ、あとロックハート先生。
何だかいつもと様子が違うようだが。

「A！君も無事だったんだね…！」

ロンが飛び跳ねて私の元に近づいてきた。
私は頷く。

「さて、一体どうやって彼女たちを助けたのか…話して頂けますね、ハリー。」

マクゴナガル先生は不安と安堵の混ざった表情でハリーをみた。私が持って帰ってきた剣と帽子を受け取って、ハリーは一部始終を語り始めた。

まずは姿なき声を聞いたことから始まり、それが水道管を通るバジリスクだとハーマイオニーが気づいたこと。
50年前の犠牲者が“嘆きのマートル”で秘密の部屋の入り口は、あのトイレにあると推測したこと。

「そうですか。それで入口を見つけたわけですね。」

マクゴナガル先生に先を促され、ハリーは話を続ける。

ロックハート先生とロンと一緒に秘密の部屋に向かったこと。途中、ロックハート先生がロンの杖を使い忘却呪文を逆噴射してしまい、記憶喪失になったこと。

……私は大人しく不思議そうに話を聞いているロックハート先生を見た。彼は目が合うと、何も分かっていない顔で微笑む。

ハリーはロン達と別れて先に進み、ついに私とジニーを見つけた。

「そこには、ジニーとAがいました。ジニーは意識を失っていて…」

ハリーはチラリとダンブルドア校長を見て、校長は私を見た……私とハリーも顔を見合わせる。

私の話を正直に話してもいいものかということだろう。去年の騒動のように、私は居なかったことにするにはもう遅い。

「えっと、私は襲われる寸前でした。」

せめて力のことは隠しておこう。

そう私が口を挟むと、何も疑わずウィーズリー夫妻とロン達は頷いた。マクゴナガル先生とスネイプ先生達だけが、チラリと私に視線を向ける。

「そしてハリーが怪物を倒してくれたんです。私も気を失ってしまったんですが…不死鳥がやって来たのは覚えています。」

そう言って話の主導権をハリーに返す。
気を失っていた時のことは私にも分からない。
ハリーは察してくれたようだった。

「ええと、フォークスは組み分け帽子を持っていました。バジリスクが僕に向かってくると…組み分け帽子が剣をくれて、戦うことができました。そして…」

再びハリーは言葉を詰まらせ、ダンブルドア校長を見た。
これまでリドルとジニーのことに触れないように話している。恐らくジニーが退学になるかも知れないと危惧しているのだろう。