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第56話 愛しい敵(貴方) ページ29

ギャルリー‐side

ジバ・ウィ「「ケータ(君)!」」

ジバニャンとウィスパーがケータの側に寄る。


黒「ハハ、次は誰を下部にしてあげようかしら♪」

それを見た黒の女王はヘラヘラ笑っている。

ケイゾウ「てめぇ、よくも…ぶった押す!」

ケイゾウが黒の女王に走って向かおうとする。

フユ「ケイゾウ、落ち着け。何も作戦無しに向かって行ってもアイツには勝てない。」

ケイゾウ「チッ、ならどうしたらいいんだっ!」

ケイゾウがフユニャンを見てそう言った。
ケイゾウは悔しい顔をしている。

ギャルリー「(私も……同じだ。)」

私は白の女王に『この世界を救って欲しい』と頼まれた。
だけど、いざ目の前に立ちはだかる敵を倒そうと思っていても。
『恐い……無理だよ』そんな風に思ってしまって戦えない。

ギャルリー「私にもっと力(勇気)があれば。」

私は自分の右手にあるロウソクを見ながら小さく呟いた。

えんら「親方様?」

突然、土蜘蛛さんが私を横切り
黒の女王の方へと歩み寄って行った。

皆、土蜘蛛さんを見ている。


黒「アハハ、ようやく効いたようね。」

大「まさか、お前…。」

黒「そう、あの時。私がギャルリーを襲おうとした時、確かこの大将さんが庇っていたわよね。」

オロ「そんな……まさか、土蜘蛛殿まで。」

土蜘蛛の右腕のオロチは他の皆より動揺していた。

そして、私もショックだった。

ギャルリー「土蜘蛛さん、お願い。目を覚まして。」

私は涙を流しながら愛しい貴方にそう言った。
だけど、貴方は顔色ひとつ変えずに黒の女王の隣にいる。

まるで……私の声なんか聞こえないみたいに。

黒「何を言っても無駄よ。彼はもう、誰の声も届かない。」

そして、黒の女王は私を見て。

黒「私の声しか、もう届かないのよ。」

笑みを浮かべてそう言った。

ギャルリー「そんな…嫌。イヤ、イヤ……イヤイヤイヤイヤイヤイヤっ!」

えんら「…ギャルリーちゃん。」

ギャルリー「返してよ。私の……私の大好きな人を………返してよっ!!」

私はその場に座り込んで黒の女王にそう叫んだ。

だけど、分かっている。
所詮、大声で訴えても土蜘蛛さんは。
私の愛しい人は返っては来ないって。

頭の中では分かっている。
だけど……叫ばずにはいられなかったんだ。

黒「アハハハハ。やっぱり絶望した人(妖怪)の顔を見るのはいつ見ても、ス・テ・キ♪」

黒の女王の声は辺りにこだまして
より私達の耳にその笑い声が、良く聞こえた。

第57話 泣いていても…仕方がない。→←第55話 剣の力



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設定タグ:妖怪ウォッチ , 土蜘蛛 , ラブコメ   
作品ジャンル:ラブコメ
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アミュレット - サイコーです(●´ω`●) (2017年6月11日 16時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
シエサ - 最後の誰だったんだろう? (2015年8月16日 21時) (携帯から) (レス) id: 9599738a2c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - マリモ星人さん» 1から読みました〜とってもとっても、感動しましたー!(´;▽;`)ブワッ (2015年8月1日 12時) (レス) id: a1d86e663f (このIDを非表示/違反報告)
みづよ(プロフ) - マリモ星人さん» はい!ありがとうございます^^ (2015年1月18日 20時) (レス) id: af9e64c050 (このIDを非表示/違反報告)
マリモ星人(プロフ) - みづよさん» 夢主ちゃんだけでも良いですよ(^^) (2015年1月18日 19時) (レス) id: e79c60c887 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マリモ星人 | 作成日時:2014年10月19日 23時

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