社長の娘は魔法使い第三弾 (ページ2)

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カール「ｷーｷｰｷｰ(93話)」貴「賢いですねえ」ページ2

貴「あぁ…………」

与「そう云う話になるのかい……」

貴「(そっか、お兄ちゃんは異能を持たない一般人ってこと本人は知らないか)」

光と同じ事を考えていたであろう与謝野が口を開く

与「その……異能に頼らずとも地道に調査して推理するってのは如何だい？」

そう聞かれると乱歩は考える間もなく

乱「面倒！地味！退屈！コツコツとか調べ物とか聞き込みとかは"探偵".の仕事で"名探偵"の仕事ではない！」

与「……ふうむ………

ま、それもそうか。

光」

与謝野に呼ばれるなり、与謝野の考えが判った光はすぐ様行動に移る

そして

集められたのは

鬼「俺は殺してない」

鬼崎(41)博徒
恐喝の前科あり

礼「僕は殺していません……」

礼田(18)書生
館の雑務も行う

鵜「私はやってない。

本当だ」

鵜飼(28)カストリ雑誌記者
管理人の従兄弟

御「何故私が疑われなくてはならないの⁉」

御上(19)
元華族の令嬢
単身旅行中

これを聞いても与謝野はピンと来ないと云う表情だ

それを気にせず乱歩は隣で寝ている

貴「…………あ、時間当時の不在証明(アリバイ)を教えて頂けますか？」

鬼「部屋で一人で寝てた」

鵜「炊事室で暖炉用の薪を割っておりました」

礼「書庫で調べ物を……

この館の怨念、片目の猫"Pluto"について」

御「何故私が弁解など！

探偵では無く唯の助手の癖に、何様のつもり？」

その時_______

ズドン!！

貴「え？」

其処には黒い笑みを浮かべナイフを突き立てている光が居た

後ろで与謝野もメスを構えている

御「お……思い出しました。

替えの服を頂きに管理人さんへの部屋へ」

与「被害者の？」

御「もう少し私に似合う服をと……

でも返事がなくて、慥か殺害の三十分程前ですわ」

乱「………」

貴「あ、お兄ちゃん起きた」

乱「うん」

礼「矢張り……

事件現場の壁に書かれていた片目猫、

"Pluto"

の怨念では……」

貴「いやま_______」

光が何か云う前に、鵜飼が遮る

鵜「真逆！この時代に怨念など……

私の推理によればこれは糸を使ったトリック！

鍵は被害者の服、唯一の合鍵も直前まで使われていませんでした。

犯人は管理人を殺し、鍵を奪って外から施錠。

その後天蚕糸(テグス)を使ってドアの隙間から鍵を管理人のポケットに戻す。

天蚕糸は窓から捨てる。

如何です探偵さん」