生まれ変わったらクズでした……４

三十七だ ページ8

炭治郎side

今日、とうとう俺の刀がくる

あ、あの人かな？

炭治郎
「あっ鱗滝さん、あの人かな？」

チリン

チリン チリン チリン

炭治郎
「ふ、風鈴」

笠に風鈴がいっぱいついてる！！

変わった人だな……

鋼鐵塚
「俺は鋼鐵塚という者だ
竈門炭治郎の刀を打った者だ」

炭治郎
「竈門炭治郎は俺です
中へどうぞ」

鋼鐵塚
「これが"日輪刀"だ」

え、何故ここで開けようと？

炭治郎
「あの…どうぞ中へ」

鋼鐵塚
「俺が打った刀だ」

……箱開け始めちゃった

炭治郎
「お茶を入れますよ」

鋼鐵塚
「日輪刀の原料である砂鉄と鉱石は
太陽に一番近い山でとれる
"猩々緋砂鉄""猩々緋鉱石"陽の光を
吸収する鉄だ」

と、とにかく

炭治郎
「ふろしきが土で汚れると思うんですよ」

鋼鐵塚
「陽光山は一年中陽が射している山だ
曇らないし雨も降らない」

……どうしよう、話聞いてくれない？


鱗滝さんside

相変わらず人の話を聞かん男だな

炭治郎……頑張れ

炭治郎
「ちょっと、とりあえず一旦！
立ちませんか？地べただから……うわっ」

ふむ、ひょっとこの面に驚いたな

初めは、誰でも驚くか……

鋼鐵塚
「んん？んんん？あぁお前"赫灼の子"
じゃねぇか
こりゃあ縁起がいいなあ」

炭治郎
「いや俺は炭十郎と葵枝の息子です」

鋼鐵塚
「そういう意味じゃねえ」

鋼鐵塚
「頭の毛と目ん玉が赤みがかっているだろう
火仕事をする家はそういう子が生まれると
縁起がいいって喜ぶんだぜぇ」

炭治郎
「…そうですか、知りませんでした…」

鋼鐵塚
「こりゃあ刀も赤くなるかもしれんぞ
なぁ鱗滝」

鱗滝
「ああ…そうだな中へ入れ」

早く入ってやれ見てられん

鋼鐵塚
「さぁさぁ刀を抜いてみなぁ」

炭治郎
「はい」

さて、どうなるか

鋼鐵塚
「日輪刀は別名、色変わりの刀と言ってなぁ
持ち主によって色が変わるのさぁ」

色が……これは

炭治郎
「おおっ」

鋼鐵塚
「黒っ」

鱗滝
「黒いな…」

炭治郎side

炭治郎
「えっ黒いとなんかよくないんですか
不吉ですか」

才能が皆無な証拠とかだったり？

鱗滝
「いや、そういうわけではないが
あまり見ないな漆黒は」

鋼鐵塚
「キーーーッ
俺は鮮やかな赤い刀身が見れると思ったのに
クソーーッ」

ボカボカ

炭治郎
「いたたっ危ない
落ちついてください何歳ですか」

鋼鐵塚
「三十七だ」

えっ？嘘だろ

錆兎、真菰、獪岳兄ちゃんより歳上なのに

この誰よりも子供に見える…本当に？

鋼鐵塚
「なんだ、その顔」

嘘だろ

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