紅い眼の陽炎

４３話 ヨコハマ ギヤングスタア パラダヰス ページ45

Aside

太宰「戦争(・・)かい？探偵社と？
良いねぇ元気で。

やってみ給えよ───やれるものなら」



一気に雰囲気が変わる太宰さん。

ああ…あの時の目だ。
僕に向けて前職中て遊戯の時にした目。


それにしても格好良いことしますね太宰さん。

いつもそうならいいのに。←


そんな太宰さんに少しの怒りを覚えたのか、
怒号を浴びせる樋口さん。


零細探偵社ごとき、と云われたのは少し頭にきたので
次会った時覚悟してろよ。←


我ら─ポートマフィア─はこの町の暗部そのもので、
傘下の団体企業は数十を数え、この町の政治や経済の
悉くに根を張る。

たかだか十数人の探偵社ごとき三日と待たずに
事務所ごと灰と消えてしまう。

我ら─ポートマフィア─に逆らって生き残った者など
いないのだぞ！と怒涛の勢いで捲したてる樋口さん。


探偵社ごとき…ねえ。

敵組織との戦争中は決して相手をみくびらないこと。

鉄則だよねぇ…。


そんなの知ってると云って、
ポリ、と頸の後ろを掻く太宰さん。


そんな太宰さんに芥川さんが
唐突に口を開いて話し始める。



芥川「外(ほか)の誰より、貴方はそれを悉知している。

────元マフィアの太宰さん」


太宰「ここでAちゃんに質問なのだけど…
予想、中ってた？」

貴「ええ。
決め手は芥川さんの太宰さんに対する態度でしたから
確定するのは遅くなりましたがね」



太宰さん、と聞いて芥川さんが反応する。
このやりとり結構面白かったのですよ？



太宰「へえ…流石はAちゃんだ。
…………それ歩ける？」

貴「ああ、はい。
少し待っていただければ足の再生は可能ですよ」



そう云って早速再生を開始する。

『癒す』は少し時間もかかるし、よく倒れてしまうので
余り使いたくはなかったのですがね。


ついでにお腹のほうも『癒し』ておく。


もう痛くもなんともないので立ち上がって無事を表す。

驚いたように瞬きをするポートマフィア勢を含む３人。


そういう反応されるとつい加虐心が…。←

抑えますけどね。



芥川「貴様、名はなんという」

貴「せめて疑問系にしていただけますか…。

安藤Aといいます。
中島さん…人虎って云ったほうが
わかりやすいですか。
人虎さんと同期です。

どうぞよろしくお願いします、芥川さんに樋口さん」

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