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回復したチャクラで足を強化し、無理矢理に体と心を動かして仲間の後を追う。
「ハァ…ハァ……どこ、どこ?カカシくん、リンちゃん、レンくん…」
少し開けた場所に、レンが倒れているのを見つけた。
「レンくんまで…!そんな……!」
親友である2人が、私を置いて逝ってしまった。その事実がどうにも受け止めきれない。
レンの瞼を閉じ、木にもたれさせると急いであたりを見回してみる。
「!…そんな、リンちゃん!!」
リンが胸に風穴を空けて倒れ、カカシも倒れているのが目に入った。
そして周りの霧隠の忍も倒れているらしい。
「リンちゃん、リンちゃん……そんな!!カカシくんは…動いてる!でも、傷が…!応援はまだなの…?!」
不思議な人影が現場を後にするのが視界に映った。
「待って…助けてくれて、ありがとう」
ぐるぐるとした不思議なものの中には人間が入っているらしい。瞳がこちらを向いた。
「オビ…ト……くん?」
その瞳は絶望に塗りつぶされていたが、見覚えのある黒い瞳に重なってみえた。
追いかけて手に触れようとしたが触ることは出来ず、透過した。
「まっ……」
先程の戦闘で受けた傷跡がズクン、と痛み、腹からぼたぼたと血が溢れ落ちた。
三半規管が狂ったように感覚が保てなくなりズシャリ、と崩れ落ちた。
意識がふわふわと飛んでいきそうなのを必死で堪えているとうつ伏せに倒れた体を仰向けにし、抱き抱えられたのを感じた。
そっと地面に降ろされ、隣にはリンの顔が見えた所でついに意識がふわりと離れた。
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作者名:瑠威 | 作成日時:2023年4月21日 14時