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アオ「成る程、白眼使いが残ったか」
「……ハヤトくん。プランBだよ、思ったより敵は……強い」
ハヤト「あぁ。行くぞ」
「うん…!」
ハヤト「っぐ………」
「ハヤトくん…!回天ッ!」
ハヤト「俺のことは気にするな!この傷じゃもう長くは持たない、庇わなくていい」
「そんな事ない、リンちゃんに診せれば!」
ハヤト「もう追いつけるほど近くにいない」
「っ……影分身封、」
ハヤト「最後の一体だ…いらない。ヒナミ。守ってやれなくて、ごめん…な……」
「ハヤト…くん?」
アオ「あとは1匹か」
「う、ぁ………」
アオ「やれ…!……消えたっ?!」
慌てて白眼で探すと、自分の背後に探していたチャクラがいた。
アオ「!」
「許さない!許さない許さない許さない!!」
アオ「ぐあっ……」
背中を斬りつけられ、アオが倒れたのを皮切りに霧の暗部が一斉に襲いかかってくる。
「八卦六十四掌…!!!」
「ッ…ハァ…ハァ……」
霧の忍も、ヒナミも満身創痍でなんとか立っていられる状況だった。
「まだまだァ!!」
気力を振り絞り、残りわずかとなった忍に立ち向かう。
チャクラも底を突き、影分身のストックも無く、クナイも残り一本。
隊長含む何人かは既に撤退したようだが残った忍はあと2人。
忍「忍法・霧隠れの………ぐあッ……」
「あと、ひとり」
忍「く、そ……うわぁああ!!」
「ハァ!!!!」
僅かなチャクラを纏った指が心臓の点穴に吸い込まれてゆく。
最後の1人が倒れると、ヒナミはゆっくりとハヤトの近くに歩み寄り、首筋に手をあてる。
その身体はすでに石のように冷たく、あたたかな脈拍はなかった。
周りはハヤトの血で真っ赤に染まり、まるで彼岸花が咲き乱れるように戦場を彩った。
「ごめん………ハヤトくん…」
のろのろと立ち上がり、そっと額当てを回収してからハヤトの体を木の根元にもたれさせた。
「今まで、たくさん助けてくれてありがとう…ハヤトくん」
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作者名:瑠威 | 作成日時:2023年4月21日 14時