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どこに向かっているんだろう…私は……
気づけば火影岩の上だった。
風が気持ちいい。
木の葉がヒュルリと舞っている。
ここから飛び出せば、自分も風みたいにとべるのかもしれない。
かつて父は言った。
私は岩のような男になりたかった、風のような男だ、と。
何があっても動じない、強く重い岩のようになりたかった。けれど本当は風のようにふらりふらりと思うがままに生きていたかった…と。
お前には俺はどのような男に見える?と問われた。
私はなんと答えたっけ……
あぁ…そうだ。
父上は、火のような人です。
なぜだ?
一族のみんなを導く、松明の火です。闇を拓き、道を示す灯りです…
ーーーーーーーーーーーーー
父の豪快な笑い声が、脳裏に蘇った。
父上……。ヒナミは風のように生きてみせます。何があっても途切れることのない風のように、人々の涙を乾かす風のように。
ーーーーー悪くない。やってみろ。
「はい」
ーーーーミ、ーナミ、ヒナミ。
誰かが呼んでいる。
「ん……」
リン「よかった、よかったぁ……」
ハヤト「目、覚めたのか…良かった…心配したんだからな、お前火影岩の崖っぷちでチャクラ切れと低血糖で倒れてたんだ。何日絶食生活してたんだい…?」
「そう…なの」
リン「カカシとレンもさっきまでいたんだけど、呼び出しが入っちゃったみたいで」
「あのね…」
リン「どうしたの」
「私、強くなる。もっと、もっと強くなってオビトくんみたいに火影になりたいって子たちを守りたい。里を、守りたい。だから……前から打診がきてた暗部に入る」
ハヤト「お前が決めた事なら文句は言わないよ。ただ辛くなったら戻っておいで。ヒナミは1人じゃないんだから」
リン「私達、友達でしょ?」
「うん、ありがとう…」
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作者名:瑠威 | 作成日時:2023年4月21日 14時