コミュ力革命【衣更真緒】 (ページ30)

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28話ページ30

【真緒視点】

　

『私夏休みの間ね、学校推薦で彼と海外で語学研修することになったの』

　

　

　

夏休みの間ってことは1ヶ月…くらい？

しかも朱桜司と男女二人…

　

っつうか何を俺はこんなに焦ってるんだ

たかが1ヶ月じゃねえか

　

今まで連絡とれなくて会えなかっとこともあっただろうによ…

別に、寂しくなんか…

　

"ま～くんは素直じゃないからね～"

　

なんで凛月のこと思い出してんだよ

『真緒くん、どうかした？』

衣「あ、いや…すごいなあって…」

『なんか真緒くん、変だよ』

変？そうかな

衣「わりと普通に接してるつもりなんだけど」

　

『今の真緒くん、ダサいよ』

「は？」

『真緒くんって他人の世話焼くのは上手だけど自分のことってなると本当にだめだよね』

それは自分が一番わかってる

だからこそそんな自分自身に腹が立つ

　
『人の流れのって嫌われないように…って本当の自分隠して楽しい？』

嫌われないように…

それは一番言われたくなかった

本当にそのとおりだから

　
衣「わかってるんだよ…自分が不器用なことくらい。けどお前がとやかく言う筋合いもねえだろ」

自分でも驚くくらい低い声だった

『そうだね…関係なかったね、ごめん』

　
　

俺を思って言ってくれたことだろうに

俺はそれを冷たく突き放した

　

姫宮にガキだの、スバルたちにアホとか言っときながら自分が1番そうだった

一緒に帰るはずだったがAが先に歩いて帰っていった

　

「ごめん」

Aに聞こえない声で謝る俺は卑怯だ

　

　

　

　

"Aは衣更くんの幸せを願って、不幸を悲しめる。それってファンとしてもだけど人として一番大切なことだと思う"

わっかんねえよ

　

すると誰かからメッセージがきていた

衣「瑠香かよ…」

　

どちらも悪くないのに

悪いのは俺なのに

　