コミュ力革命【衣更真緒】 (ページ22)

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20話ページ22

衣「だから、余裕持ってお前と接してた。Aは俺が好きだから絶対離れないって」

まあファンを辞めたいとは思ったことはないけど

衣「けど実際離れて気づいたんだよ、Aはファンでもあるけど俺の大切な友だちだって」

　

友だち、か

　
衣「だから、Aを最低な女だとか思ったことないし、むしろ俺の方が冷たい態度とってた」

真緒くんまで俯いてしまった

　

『真緒くん…』

衣「俺の方が最低な男だよ」

ひきつった笑顔の真緒くんを見て耐えられなかった

　

『そんなことないよ』

優しく真緒くんを抱きしめる

　

『誰かが真緒くんを嫌いだとか最低だって言っても私はずっと真緒くんが好きだよ…だからそんな悲しいこと言わないで』

すると真緒くんがゆっくり腕を背中にまわしてくる

　

衣「サンキュ…お前には励まされてばっかりだ」

　

腕がそっと離れ真緒くんと向かい合わせになる

衣「仲直り…な？」

笑顔で手を差し伸べられ

『うん』

その手を握り返す

　

　

そのまま手を繋いで一緒に帰る

『真緒くんに嫌われたと思ったよ』

衣「それこっちのセリフ」

　

以前よりも仲が深まった気がする

お互い素直に話せるように

相変わらず真緒くんが甘えてくることはないけど

　

『そういや真緒くん、ブロマイドありがとね』

衣「へ？何かしたっけ」

え、覚えてないのかな

『メッセージ見たよ』

衣「ああ～、アレくらいいくらでもやってやるよ」

　

そうやってかっこいいことを言える真緒くんが好き

衣「そういや今度のドリフェス来るんだっけ？」

あ、もう1週間後か…早いなあ

『うん、行くよ』

衣「チケットはに～ちゃんが特等席取ってくれたからあんずと2人で見にこいよな」

『うん！楽しみにしてるね！』

　

久しぶりのTrickstarのライブ

久々にアイドルとしての真緒のパフォーマンスを見る

　

今から考えただけで眠れそうにない…ウヘヘ

　

衣「いや、ちゃんと睡眠はとれよな？」

『声に出てた……？？』

衣「バッチリ」
　

　
はっっずかしいいいい！

真緒くんはというとお腹を抱えて笑ってるし

『もういい加減笑うのやめて～』

　

空白の時間を少しは取り戻せたかな