11話 ページ13
【真緒視点】
夢ノ咲学院普通科2年A組 AA
俺の猛烈なファン
まだTrickstarが駆け出しだった頃から応援してくれている所謂、古参ってやつだ
売れていくに連れ、昔が良かったと嘆く古参のファンが減っていく中、Aだけはずっとついてきてくれている
あんずのお陰ってのもあるかもしれねえが…
最初は何だコイツって思ってたけど
俺の外見とかだけじゃなく、心の底から応援してくれて悪いところも受け入れてくれるし
一緒に居て落ち着くし信頼してる、少なくとも俺は
「好き」とか「大好き」とかすぐ口に出してさ…
こっちだって意識してない訳じゃない
人並みには嬉しいし、そりゃ…な？
ホーム画面見た時なんかびっくりした
Aはこれだけじゃないって言ってたし
まさか部屋一面俺とかないよな
さすがにそれはびっくりするぞ…
ガチャ…
壁には俺のポスター
棚にはTrickstarが取材に応じた雑誌、TrickstarのCD
しかもその中には初期時代に無料配布したCD
衣「これもう、廃盤なんだよな…」
今のファンじゃ絶対に持っていないし手に入れることもできない
そしてびっくりしたのはまだまだある
ベッドに俺のぬいぐるみやらたくさん
ドレッサーには俺のブロマイドや缶バッジがきれいに並べられていた
これは、異常だな…
何か自分に取り囲まれてる気分
ブロマイドには複製のサインがあった
衣「こんな手のモンいくらでもしてやれるのに」
本当にアイドルとしての俺を必死に応援してくれてるんだ実感した
もちろん新しいファンもだけど
こうしてずっとついてきてくれるファンも大切だ
何だか昔の写真見てたら泣きそうになってきた
あの辛かった時期を乗り越えたからこその今がある
衣「本当に、ありがとうな…」
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作者名：愛音 | 作成日時：2018年4月1日 18時
