１７、金色の涙にさようなら ページ17
Aさんは私の横を通り、石像に触れた。
贖罪のような、懺悔のような、告発のような。そんな表情で、怯えたような目をしている石像の瞳に触れた。
「わたくしの名前はA。条野さんはもうお分かりのことでしょうが、目を合わせた生物を、例外なく石に変えてしまう、そんな異能力を持っています」
彼女はゆっくりとこちらに振り返った。
「条野さん。貴方はわたくしを国からの命令で連れ戻しに来た異能力者。違いますか？」
戦場で恐れられた異能力者、ともいうべき圧。
彼女はどうやら、すべてを見通しているようだった。
「黙秘権はありませんか？」
「沈黙は肯定と見做しますよ……こんな話も、しましたね」
懐かしい会話だ。くす、とAさんは笑った。
「数日前、知己が訪ねてきましてね。お知り合いでしょうか、福地桜痴と大倉��子の二人です。彼らが教えてくれました。そして勧誘も。軍属に戻らないか、と。今ならば、もう異能を無暗に使わされることもないだろう、と」
無機質な口調で、淡々と告げられる。
あの平坦な心音は、取ってつけたような感情は、本当に取ってつけたものだったんだろう。
今のこの無機質さが、石像のような硬さが、何よりそれを証明している。
「わたくしは断りました。福地さんも��子さんも納得はしてくれたそうです。貴方は、もうわたくしへの勧誘をしなくても良いのです」
「それは、──」
「ここで石のように固まっている彼らは、わたくしがやりました。“七人の裏切り者”を知っているでしょう？ 彼らとの取引です。大戦での権力者。英雄となるような強者。そんな人たちを石に変える代わりにわたくしは安寧を得る。この森での、静かな暮らしを」
彼女はその瞳で、私を睨むように見た。
「わたくしの安寧を奪うというのなら、さようなら。条野さん」
嗚呼、勧誘失敗、か。
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鴎(プロフ) - 最高すぎて一気見しちゃいました〜〜！！続き全力待機してまってます！！ (12月28日 14時) (
レス) @page24 id: 5137519573 (このIDを非表示/違反報告)
みどりんご。(プロフ) - 橘スミレさん» バレたときの絶望感よ……って感じの気持ちでした。楽しく読んでいただけているとのこと、とても嬉しいです。執筆の励みになっています。これからも更新頑張りますね！ (10月8日 11時) (レス) id: fb98158056 (このIDを非表示/違反報告)
橘スミレ(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！ 私は�△�気になります。そして友人バレしたあなたにいいお知らせです。私は先輩後輩関わらず部員全員にネット上の名前がバレてますw性癖たっぷりな小説（一次）を書いてるアカウントもバレてますw 慰めになれば嬉しいです…… (10月7日 23時) (レス) @page10 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
六等星(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ませて頂いています!欲張りですが、�△鉢�が読みたいです! (10月6日 0時) (レス) @page10 id: 3d2bece44f (このIDを非表示/違反報告)
るーかす(プロフ) - この作品大好きです！贅沢を言えば全部読んでみたいですが……！！1番読みたいです！ (10月5日 23時) (レス) @page10 id: 85f3bd2ffd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みどりんご。 | 作成日時：2023年10月1日 14時
