脱蛙化現象契約【岩田剛典】

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岩田｢よかったら一緒に飲もう

って言ってるんですけど中々頷いてくれなくて｣


















このままじゃ本当に埒が明かないので



友達も巻き込んでしまおう

とかいうゲスい心持ちで説明すれば





｢あー｣と、無駄に納得したような一言
















桜｢飲めばいいじゃん｣


『だって家とか言うし！』


桜｢きっと夜景が綺麗だよ｣


『わ！が！や！ブルーシートしか見えません』


桜｢あぁ建設中のマンションのね｣

















だからどういう会話？

と、思わず突っ込みたくなるような二人を見てれば



友達の方が色々と察してくれたらしく


















桜｢いいじゃん。金欠ガール

コンビニでウィスキーのボトル買ってもらえば？｣


岩田｢それくらいなら全然｣


『･･･そこまで困ってないし』


桜｢ここのお会計も浮くかもよ｣


岩田｢余裕で払う｣



『ｯ･･･大丈夫だもん』



((ちょっと揺れたな))


















あまりにもわかりやすい戸惑いに

あと一押しでいけそうだ



と、確信すれば




何故だかドリンクを頼み出した友達


















桜｢取り敢えずこれ飲みな｣


『水？』


桜｢一気に飲んじゃった方が楽になるよ｣



















言われるがまま口をつけ

本当に一気で飲み干したその時だった




足元をすくわれるようにフラッと体勢を崩した彼女

間一髪で受け止めれば




｢ナイス反射神経｣

なんて悪びれもなく呟く友達


















桜｢この子日本酒飲むと一瞬で潰れるんですよ

早く返したい時とかはよくやるんで気になさらず｣


岩田｢へ、へぇ｣


















随分と荒い方法だなぁ

なんて思いながら肩に抱いた彼女を見ていれば



火照った頬が妙に色っぽくて



















桜｢こんな所で手を出すのは辞めてくださいね｣



















ドキッと嫌な意味で跳ねる心臓



というかここじゃなきゃいいのか･･･？
















岩田｢あ、会計俺が払うから｣


桜｢いやいや流石に冗談ですって｣


岩田｢いいから。カツキさん伝票一緒で

あとこれ。タクシー代足りる？｣


桜｢いらないですよ｣


岩田｢まーまーそう言わず｣


















俺だっていつもこんなことするわけじゃない


むしろ一人の女のために

こんなに尽くすのは初めてだ


















岩田(やべぇな。これわりとガチかもしんねぇ)

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