酔いと本気 ページ16
sideA
今、水族館から居酒屋に場所を移し晩御飯です。
ゆとり「今日何が1番楽しかった?」
『うーん、難しいですねぇ。どこも楽しかったではダメですか?』
本当にどこも楽しかった
ゆとり「そんなに楽しんでもらえてよかった。そうだ、2ヶ月後の第1土曜日って空いてる?また、ライブするんだけど」
『えーと、用事だ……お手伝いいけないです……
でも!途中からなら見れるかも、迷惑じゃなきゃ行ってもいいですか?』
ゆとり「いいよ!ゆとりさん頑張ちゃうからね」
それから、かれこれ1時間ぐらい2人でどうでもいい事を話した。
急にゆとりさんが
「ねぇAちゃんは本当に誰にも恋した事ないの?」
『えーまたその話するんですかー?もう、いいじゃないですか』
ゆとり「じゃあ、一生“恋”しないの?」
“したくない”じゃない“わからない”んだ。
『私だってそんな寂しいこと考えたくないですよ』アハハ
なんで、こんなに虚しくなるんだろう。
『恋ってなんでしょうね。』
ゆとり「ねぇ、」
ゆとりさんの方を向いた。
目が合う。
ゆとりさんの目の中の私は……
あ、笑えてない。笑わなきゃ、笑え、私。笑わなきゃ笑い話にならないだろう!
ゆとり「じゃあ、おれを好きになってみれば?」
?え、?何?
“好きになってみれば”?
いやいやいや、ありえない。
『もう!また、からかおうとしてるでしょ!その手にはのりませんよ!』
ゆとり「…………」
あ、うつむいてしまった。
『さては、ゆとりさん酔ってるんでしょ?お開きにしましょ!』
ゆとり「…………うん、そうしよか。」
ゆとりさんがお会計を済ませている。私も出すと言ったが聞き入れてもらえなかった。
その間に状況を整理する。
ゆとりさんのあんな酔い…………
いや、ゆとりさんは酔ってない。だってお酒飲んでない。珍しいと思ってんだった。
もう1つ珍しいことがあった。
頭を撫でられなかった、いや、1回だけナンパから助けてもらった後の1回だけだった。いつも、話す度に撫でられていたのに……
ああ、そうか、私が酔ってるのか。
頭を撫でるのは私が言ってる事が分かってもらえたという事にして、あれは、きっと幻だ。
ゆとり「帰ろっか」
『!はっはい!』
駅に着いた。ここまでの道中は何も話さなかった。
『今日はありがとうございました。ご飯まで……』
ゆとり「さっきの本気だから。」
え?
ゆとりさんと目が合った
ゆとり「Aちゃんの事が好きです」
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伊東のあるみ(プロフ) - 大丈夫です!私も遅くなりました・・・(^^ゞ (2020年1月1日 16時) (レス) id: 7f0b9911ca (このIDを非表示/違反報告)
あさごろも(プロフ) - あるみさん» ありがとうございます!返信の仕方が分からず遅くなってしまいました。すみません。 (2019年12月2日 8時) (レス) id: fd164af66f (このIDを非表示/違反報告)
あるみ - めっちゃいいですね!更新楽しみにしてます! (2019年11月24日 13時) (レス) id: 97f1e7205a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさごろも | 作成日時:2019年11月23日 17時