ごめんなさい ページ15
ガシッ))
どうしよう、怖い。
助けて_ _ _ さん
「すみません、彼女の手離してもらっていいですか?」
馴染みのある、凛とした声が聞こえた。
『ゆとりさん、』
強ばっていた体の力が抜けていく。
ゆとり「俺、彼女の連れです。なので、お引き取り下さい。」
ゆとりさんが私をかばうように立つ。
大きな背中を見てひどく安心する。
「えー、いいっ…………すみませんでした!!!」
男の人達はすんなりと離れてくれた。
ゆとり「大丈夫?!ケガとかしてない?!」
『……はい。』
ゆとり「ごめんね、ほんとに大丈夫?」
『本当に大丈夫です。ごめんなさい、私がしっかりしてなかったから……だから、ゆとりさん謝らないでください。私が悪いんです。ごめんなさい』
そうだ、全部私が悪い。だから、どうか……
ゆとり「Aは何も悪いことしてないよ。けど、Aが謝って欲しくないって言うなら俺も謝りたいけど我慢する。だから、Aも謝らないで。」
と、ゆとりさんはそっと手を握りながら言った。
『はい、すみまっ』
また、謝ってしまいそうになり慌てて口を閉じるとゆとりさんは“うん、いいこ”と頭を撫でる。
恥ずかしい……
だけど、その手にいつもの抗議はできなかった。
sideゆとり
ファンの子達と別れて、気を使って離れていった彼女を探す。
水族館なんて久しぶり、だけどとても楽しい。
真剣に水槽を見るAの姿はとても綺麗だった。けど、あんまりにも真剣に見ているから、一緒に来ている事を忘れているんじゃないかと不安になり、どうでもいい話をする。
また、あの顔をして水槽を見ているのかな。
『すみません、本当に知り合いと一緒なので。』
「1人なんでしょー?嘘つかないで寂しいね。俺らが一緒に居てやるからさ」
平然を装っているつもりなんだろうけど、手を捕まれ一瞬顔が引きつった。
ゆとり「まずいっ」
「すみません彼女の手、離してもらえませんか」
慌てて奴らから彼女を引き剥がす。
奴らは少し睨んだだけで血相を変えてどこへ消えた。
一方彼女は『ごめんなさい』と謝っている。君がどんな悪いことしたって言うの?
俺がもっと早く見つけてあげれていたら……
俺が悪いんだ。けど、ここで俺が食い下がらないと彼女もきっと、辛くなる。
ゆとり「謝りたいけど我慢する。だから、Aも謝らないで」
彼女はまた、すみませんと謝りかけたが気がついたみたいで慌てて口を閉じる。
不思議と頭を撫でてもいつものように怒らなかった。
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伊東のあるみ(プロフ) - 大丈夫です!私も遅くなりました・・・(^^ゞ (2020年1月1日 16時) (レス) id: 7f0b9911ca (このIDを非表示/違反報告)
あさごろも(プロフ) - あるみさん» ありがとうございます!返信の仕方が分からず遅くなってしまいました。すみません。 (2019年12月2日 8時) (レス) id: fd164af66f (このIDを非表示/違反報告)
あるみ - めっちゃいいですね!更新楽しみにしてます! (2019年11月24日 13時) (レス) id: 97f1e7205a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさごろも | 作成日時:2019年11月23日 17時