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遭遇 3 ページ4

「…ふぅん。能力で幸せを左右される、ね。」
分からなくもないかなぁ、と笑ってみる。偶然な事にも、この街にも能力者は存在するという事か。同士のような雰囲気を感じながら、後半相手が告げた事に内心少々驚きつつも、フッ、と笑いが零れた。
「……さて、どーします?エネちゃん。」
何となく、視線をツインテールの彼女へと向ければ、ニタリと笑みを浮かべては、選択肢を任せようと
「はぁ、何で俺この暑い中歩いてんだ?拷問か?拷問なのか…?」
家に有った筈の炭酸飲料が無くなってしまった。正確に言えば桃がお汁粉の素を全ての炭酸飲料に入れたのだが、彼奴の行動は理解不能だ。炎天下の中、ジリジリと日差しが照っている。微かに陽炎が揺らめくのが判った。こんな日は厭な事が起きるもんだ。そうして暫く歩いていれば見慣れた二人が目に入り、咄嗟に身を隠す。何で居るんだよ、と息を潜めて
「い、異能力…ねぇ…。」
その言葉を聞けば彼女は心底嫌そうに表情を歪める。自身に経験が在るから、善い思いはしない。「…世の中って本当に物騒…。」と呟いた。
「…どうするって云われても…。」
カノに任せられて仕舞えばうぅんと唸り思考し出す。最善策を練る為に腕を組めば謎にミステリアスな雰囲気が出るイメージが浮かんだ。今の私の思考の中は「いかに早く帰れるか」と云う題材にシフトして居る。
「そうじゃ。攻撃、防御、治癒等種類は様々じゃからの……」
そう言えば何者かの視線を感じ
「何者じゃ?わっちを狙いに来たか??」
と言うと日傘から仕込み刀を取り出し視線の方へ向けた。
「エネちゃん…」
自分自身の為に、少し考える悠長を与えようと思ったが、どうやら彼女もまだはっきりと決まっているわけではなさそうだ。…いや、彼女と自身だったら、大いに考え方は違っている可能性大だが。
「へぇ〜!それはそれは、便利な能力だねぇ。」
ニコニコと、数回頷きながら納得。はっきりと分類が分かれている能力なのか、と此方側の違いを理解しながら話を聞いていれば、彼女の視線と台詞に気付けば、同じ方向を向いてみて
「あれっ、もしかしてシンタロー君?やっほー。」
これで此方の仲間は三人目。ここまで来ると、何故ここまで皆して引っ掛かるのだろうか、という疑問すら沸いてきて。それを隠すように、彼にも同様同じ笑顔を見せながら手を振った。

尾崎紅葉 榎本貴音 鹿野修哉 如月伸太郎

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もちうさぎ* - カロさん» 了解です!有り難う御座います!! (2017年3月25日 22時) (レス) id: 06744f8617 (このIDを非表示/違反報告)
カロ - もちうさぎ*さん» 了解です!入れる時に是非参加させて頂きたいと思います♪ (2017年3月25日 21時) (レス) id: b096dbc926 (このIDを非表示/違反報告)
もちうさぎ* - カロさん→拝見有り難う御座います!遣って欲しいと強制はしませんが…居ない伽羅、ですかね…。そうすると噺の幅も広がると思うので…!ぁ、這入ってても大丈夫ですよ!書き置き歓迎ですので!← (2017年3月25日 21時) (レス) id: 06744f8617 (このIDを非表示/違反報告)
カロ - もちうさぎ*さん» チャット、拝見させていただきました!私は、文ストの也はやったことがありませんが、力ゲプロは一通りやる事は出来ます!主様がこのキャラクターをやってほしいと云うリクエストがあればそのキャラをやりますが....如何でしょう? (2017年3月25日 20時) (レス) id: b096dbc926 (このIDを非表示/違反報告)
もちうさぎ* - カロさん→閲覧有り難う御座います!頑張ります! ぇと、募集してますが…先刻あった通り、成りを持ってきただけなんですよね。紹介文の所にページのアドレス貼って置くので見に来て下さい!! (2017年3月25日 19時) (レス) id: 06744f8617 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちうさぎ* | 作成日時:2017年3月25日 8時

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